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識学は2024年9月25日、DXに関する調査結果を発表しました。DXの理解度や取り組む割合、推進する上での課題などを聞いています。
DXの理解度を聞いた結果が図1です。
結果は「知らない」が50.8%と半数以上を占めました。「名前を知っている程度」は36.0%、「理解しており、具体的に説明できる」は13.1%でした。
では、DXと聞いて何を思い浮かべるのか。自由回答で聞いた主な回答は以下の通りです。
・IoT
・ChatGPT
・AIやIoT
・Itmps
・SaaS
・RPA化
・電子カルテ
・請求書等の電子化
次に、DXを「導入」しているかを聞いています。その結果が図2です。
結果は「わからない」が52.1%で過半数を超えました。「導入している」は22.9%、「導入していない」は25.0%でした。
調査を実施した識学は、DXという言葉がまだ浸透していないと推察します。何がDXなのかを理解していない人は多く、実はDX化した業務があったとしても、「わからない」と答えている人が多いと考えています。
DX関連の技術やツールの中で、すでに導入・活用しているものを調べた結果が図3です。前問で「わからない」以外を回答した人に聞いています。
「導入・活用されているものはない」がもっとも多く、44.0%を占めます。以下、「人工知能(AI)・機械学習(ML)」(31.0%)、「クラウドコンピューティング」(30.7%)、「ビッグデータ分析」(22.0%)と続きます。
DXに取り組んだことで業務プロセスにどのような変化があったのかを聞いた結果が図4です。図2の設問で「導入している」と答えた人に聞いています。
結果は、「業務が効率化された」が70.6%でもっとも多く、「コスト削減できた」(51.7%)、「従業員の働き方が改善された」(28.0%)と続きます。多くの企業がDXに取り組むことで業務効率を高めていることが窺えます。なお、DXの成果を聞いたところ、「成果があった」と答えた割合は、65.0%を占めます(図5)。
では、DXに取り組む上での課題は何か。DXに取り組む企業に対し、課題を聞いた結果が図6です。DXに取り組んでいない企業には、その理由を聞いています。
DXに取り組む企業の課題でもっとも多いのは「技術的な専門知識の不足」(43.4%)です。そのほか、「コストが高い」(35.7%)、「セキュリティリスク」(35.0%)が上位を占めます。
一方、DXに取り組んでいない企業の理由でもっとも多かったのは「コスト」で33.8%を占めます。DXに取り組む以前も取り組みだした後もコストが推進の壁になっていることが窺えます。
主要なデジタルツールの導入・活用状況を聞いた結果が図7です。
「オンライン会議ツール」が50.3%でもっとも多く、「オンラインチャットツール」(38.7%)、「クラウドサービス」(34.3%)、「オンラインスケジュール管理システム」(29.3%)と続きました。
執筆:熊谷仁樹