フリット(Flitto)が12月10日に「Chat Translation」を正式リリース。最大37言語対応、QR参加や個人データでの超パーソナライズ機能を備え、会議やイベントの多言語コミュニケーションを現場レベルで変えます。続きで、DX視点から何が変わるかを整理します。 

Quick Chatと超パーソナライズがもたらす現場変革 

「Chat Translation」は、Flittoが蓄積した言語データとSTT技術を組み合わせたAI通訳・翻訳ソリューションです。最大37言語に対応し、B2C向けにリアルタイムでの没入感ある会話体験を提供する点が特徴です。今回の正式版で注目される新機能は「クイックチャット(Quick Chat)」。ホスト1台で最大3言語を同時に扱うシングルモードと、参加者各自がQRコードで接続して自分の端末で選んだ言語で参加できるQR会話モードの2形態を用意し、最大10名まで同時参加が可能です。これにより、会場の機材負担を下げつつ多言語対応を簡素化できます。  

個人データセット機能により、ユーザーは業務文書や専門資料をアップロードしてAIに学習させられます。専門用語や話し方が翻訳に反映されるため、「現場固有の言語」を担保したまま自動翻訳が進化します。Flitto自身のグローバルな利用実績(173カ国・1,400万人超のユーザー基盤)と、特許技術であるQuick Chatの組み合わせは、イベント通訳や社内多言語会議、接客現場など多様なシーンでDX的な効果を生み出す可能性があります。グループCEOサイモン・リー氏は今回の一手を「超パーソナライズド・コミュニケーション時代出発点」と位置づけ、個人の意図や話し方を理解する方向への進化を強調しています。 

現場導入のハードル低下と個別最適化の両立は、組織の多言語化を現実的に後押しします。一方で、運用設計とデータ管理がDX成功の鍵となるでしょう。 

詳しくは「Flitto」の公式ページまで。 
レポート/DXマガジン編集部 

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 多言語会議はもっと簡単になる?“話すだけで通じる”時代がついに現場レベルへ