株式会社新興出版社啓林館は、小学生の子どもを持つ保護者を対象に「小学生の家庭学習におけるデジタル教材の活用に関する調査」を実施しました。調査期間は2025年3月18日から3月21日までで、インターネット調査により20代~50代の保護者327名の回答を集めています。調査の結果、家庭学習でデジタル教材を「毎回」「週に数回」「たまに」使用している家庭を合算すると約55%となり、小学生の家庭学習でデジタル教材の活用が過半数に達していることが明らかになりました。

同調査では、家庭学習で最も使用されているデジタル教材として「タブレット学習アプリ」が68.1%で最多となり、次い「教育用ゲームアプリ」が30.8%、「電子書籍・ドリル」が27.5%という結果でした。利用理由としては「楽しく学べるから」が37.9%で最多となり、「どこでも学習できるから」が34.1%、「紙の教材よりわかりやすいから」が25.3%と続きます。これらの回答から、子どもの興味を引き習慣化を促す点や、利便性が家庭でのデジタル教材採用の主要因であることがうかがえます。

一方で、家庭学習でデジタル教材を使用していない理由としては「特にない」が43.5%で最も多く、次に「高いから」が27.6%、「目に悪そうだから」が17.2%という回答が挙がりました。使用しない理由には経済面や健康面への懸念が一定程度影響していることが示されています。さらに、デジタル教材を使用している家庭が感じる課題としては「画面を見る時間が長くなる」が42.3%、「書く力が身につかない」が35.2%、「学習内容が記憶に残りづらい」が22.0%となっており、画面視聴による目や姿勢への影響や、筆記力の低下を懸念する声が目立ちました。

また、紙とデジタルの使い分けについて尋ねたところ、「紙の教材がメインで、デジタル教材は補助的に使用」が41.2%と最も多く、逆に「デジタル教材がメインで、紙の教材は補助的に使用」は19.2%でした。家庭学習の現場では、紙教材とデジタル教材を併用するハイブリッドな運用が一般的であり、紙で基礎的な記述や思考力を育てつつ、デジタルで復習や補強を行うといった使い分けが多く見られるようです。

本調査の結果を受け、株式会社新興出版社啓林館は、自社が発行する「小学生のためのネットで学べる電子書籍」を紹介しています。これは教科書に準拠した内容をタブレットで学べるもので、各教科のワークブックやドリルをラインナップし、シンプルな操作で子どもが自主的に学べる工夫を施しているとしています。家庭学習でのデジタル教材利用が進む一方で、保護者の懸念に対応する形で学習意欲を高める設計が重視されていることが窺えます。

本調査は、GIGAスクール構想やコロナ禍を背景とした学校教育のICT化が進む中で、家庭学習にもデジタル教材が広がっている現状を示しています。一方で、費用負担や目への影響、筆記力の維持といった課題も明確になっており、家庭と学校が連携して使い分けや健康管理、教材選定を進めていく必要性が示唆されます。

詳しくは「株式会社 新興出版社啓林館」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 子供の家庭学習で半数以上がデジタル教材を活用!みんなの教材選びと学習効果は?