経済産業省が8月29日に発表した統計によると、日本の7月の鉱工業生産は前月比1.6%減となり、市場予想(1.0%減)を上回る落ち込みとなりました。一方、小売販売は前年比0.3%増にとどまり、こちらも市場予想の1.8%増を大きく下回りました。輸出減速や内需の弱さが鮮明になり、景気の先行きに不透明感が広がっています。

輸出低迷と個人消費の鈍さが重荷に

7月の生産減は、自動車や電子部品を中心とした輸出の弱さが響いたとみられます。経産省が実施した製造業者の見通し調査では、8月は2.8%増と持ち直しを予想する一方、9月は0.3%減と再びマイナスを見込んでおり、不安定な推移が続くとの見方が強まっています。

小売販売についても、物価高や円安による輸入価格上昇が消費者の財布を直撃。前年比でプラスとなったものの、伸び率は市場予想を大きく下回り、個人消費の力強さを欠く状況が浮き彫りになりました。

エコノミストの間では「海外需要の低迷に加え、賃上げが広がっても実質購買力の改善が追いついていない」との声があり、内外需ともに不確実性が残る中で政策対応が注目されます。

詳しくは経済産業省まで。
レポート/DXマガジン編集部

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 日本の工場生産、7月は予想以上の落ち込み 小売販売も低調