犬にとって「やりすぎなお世話」4つ 毎日のお世話が愛犬を苦しめている可能性も
犬にとって「やりすぎなお世話」
犬への毎日のお世話は愛犬への愛情表現でもありますが、やりすぎてしまうのは避けたいところです。
しかし、(この子のために…)と思うがあまり、つい無意識でやりぎてしまっている場合もあります。せっかくのお世話も、やりすぎてしまっては、犬からしてみればただの迷惑行為になってしまう可能性も。
そこで今回は、犬にとって「やりすぎなお世話」について解説します。毎日のお世話が愛犬を苦しめている…ということのないように、今一度確認しておきましょう。
1.毎食後に歯磨きをすること
犬にも歯磨きは必須のお世話ですが、毎食後はやりすぎです。1日1回で十分ですし、毎日は大変という場合は2~3日に1回でもよいでしょう。2~3日で歯垢が歯石になるので、歯石になる前に歯垢をこすり落とすことは大切です。飼い主さんが就寝するとき、愛犬にも寝る前の歯磨きをさせてあげるとよいと思います。
犬は、口の中に残った食べ物を舌で舐め取ったり、うがいをしたりすることができません。口の中に食べカスが残っている可能性があります。
歯ブラシで優しく磨いた後、歯磨きシートやガーゼで拭き取るのがおすすめの磨き方です。歯石や口臭を予防することができます。
上手に歯磨きできる犬はいますが、歯磨きが好きな犬はいません。
毎食後に歯磨きをされていては、歯茎を傷めてしまったり、ストレスになったり、せっかく上手にできていた歯磨きを嫌がるようになってしまうことがあります。やりすぎには注意しましょう。
2.お散歩の度に手足を洗うこと
お散歩の度に手足を洗うのは、犬にとってやりすぎなお世話です。
お散歩の度に手足を洗っていると、犬の薄く弱い皮膚では、乾燥と痒みの原因になります。痒みがあると、犬が手足を舐めたり噛んだりするようになり、指間炎や皮膚病の原因にもなります。
犬用の石鹸やハンドソープを使って洗うこともあるかと思いますが、泥まみれになってしまった時、汚物を踏んでしまった時くらいでしょう。
お散歩の後の手足の汚れがどうしても気になるのであれば、あたたかい蒸しタオル、犬用のボディータオルなどで優しく拭いてあげるとよいと思います。拭きすぎも乾燥と痒みの原因になるので注意が必要です。
手足を洗う必要があった場合には、しっかりタオルドライをし、ドライヤーを使って十分に乾かしましょう。自然乾燥は細菌の繁殖を招き、皮膚病の原因になります。
石鹸やハンドソープを使って洗った時は、皮膚や肉球の保湿も忘れずに行いましょう。
3.排泄をする度に拭き取ること
排泄をする度に拭き取るのは、犬にとってやりすぎなお世話です。陰部や肛門は、犬用のボディータオル、ティッシュ、トイレットペーパーなどで、トントンと優しく押し当てるようにお手入れしましょう。
目立った排泄物の付着がないのであれば、皮膚に優しく押し当てるようにするだけで十分です。
長毛種など、排泄物が被毛に付着しやすい場合には、陰部や肛門周りの被毛を短くカットしておくと衛生面が保たれます。
繊細な犬の皮膚は、人間の顔の皮膚よりも薄く弱いものです。こすりすぎないように、優しく拭くことを心がけましょう。
4.定期的な綿棒での耳掃除をすること
定期的に綿棒での耳掃除をするのは、犬にとってやりすぎなお世話です。
正常な耳垢は、耳の入り口の穴の外に自然と排出されます。排出された耳垢を見つけた時、犬用のボディータオルやティッシュなどで取り除くだけで十分です。
犬の正常な耳垢は、乳白色・やや薄茶色・やや薄黄色をしています。無臭でサラサラとしています。多少のべたつきがある場合もあります。
大量の黄色っぽい耳垢が出る、赤茶や黒っぽい耳垢が出る、嫌なニオイがする、異様に痒がるなどする時は、外耳炎や感染症の疑いがあります。自宅で綿棒を使ってお世話するのではなく、動物病院へ行きましょう。
まとめ
犬にとってやりすぎなお世話を4つ解説しました。
- 毎食後に歯磨きをすること
- お散歩の度に手足を洗うこと
- 排泄をする度に拭き取ること
- 定期的に綿棒での耳掃除をすること
愛犬の健康を考えてお世話されていらっしゃると思いますが、やりすぎは健康を害してしまうこともあります。
犬にとってやりすぎなお世話、愛犬が嫌がりやすいお世話は、必要最低限に抑え、ストレスを与えないように心がけましょう。
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