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世の中には固定観念にとらわれず、多方面で活躍する人物がいるものですが、先日Xにおいてユニークな投稿で注目を集めていたのは、精密部品製造メーカーである株式会社キャステムの公式Xアカウント。
なんでも、社内で社員の結婚式を行っただけでなく、なんと社長自ら牧師を務め上げたのだとか。文字通りの「アットホーム」すぎる挙式に、驚きと祝福の声が相次いで寄せられています。
株式会社キャステムの社長である戸田拓夫さんは、実は紙ヒコーキの室内滞空時間におけるギネス記録保持者。加えて「日本折り紙ヒコーキ協会」を設立し、そこでも会長に就任するなど、チャレンジ精神旺盛に活動の場を広げています。
そんな戸田社長が女性社員ミクさんから相談を受け、実現することとなった社内での結婚式。お相手の新郎チアキさんはキャステムの社員ではありませんが、ミクさんの営業先の顧客だそうで、お互い仕事を進めていく中で意気投合し、お付き合いをするように。「キャステム」がある意味“恋のキューピット”だったため、これを快諾したそうです。
戸田社長が牧師を務めることについては、新郎新婦の希望だったとのこと。元々クリスチャンであり、教会にもよく通っているという戸田社長でしたが「神学校にも通っていない自分が引き受けて良いものか」と、はじめは葛藤があったそう。
知り合いの牧師に相談すると、「必ずしも本物の牧師がやる必要はないし、相手が社長にやってほしいとお願いしてるんだったら、その願いを叶えてあげて欲しい」とアドバイスをうけたことから、この大役を引き受けることに。当日までにしっかり牧師のやり方を教わるなど、準備万端で当日に臨みました。
式当日の牧師としての振る舞いついても、X担当者の藤田さんいわく、「実はどこかでやったことがあったんじゃないか」と思ってしまうほどのクオリティだったそうです。
笑いを取るかも、とも思われていたそうですが、相手の親族のことも考え、真剣かつ厳粛に執り行われたとのことでした。その仕事ぶりにはやはり余念がありません。
今回のように、社長が牧師を務めることはもちろん、社内で式を行ったことも、実は今回が初めての試み。
会場は敷地内別館の食堂を使用して、チャペルと披露宴を実施。式場のレイアウトや装飾をはじめ、音響やカメラ撮影、テーブルセッティング等、全て社員の皆さんで段取りから準備まで行ったそうです。
小道具として添えられた、夫婦の手形やフィギュア、ウェルカムボード等は、どれをとっても高いクオリティを誇っています。さすがは精密部品製造メーカーのキャステム、といったところでしょう。
他にもオリジナリティのある演出を取り入れ、式の雰囲気は終始なごやかなムード。新郎新婦や両家の方々、参列した友人らも皆笑顔で、暖かく楽しい式になったとのことでした。
「これを機に、新たな福利厚生として取り入れ、今後社内で式を挙げたいという従業員が出てきた時のためにもいい例になったと思います」と藤田さん。戸田社長にも再度牧師としての出番が回ってくるかもしれませんね。
<記事化協力>
株式会社キャステム公式X(@castem_info)
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024040106.html