芋100%の本格芋焼酎「一刻者」(いっこもん)のPRイベントが、2021年に認定された「一刻者の日」である9月4日に開催されました。イベントには俳優でブランドアンバサダーの永瀬正敏さんが登場。

 イベントでは「6年かけて新しい品種の芋を開発」したこと、新しい芋で作る「一刻者」はまだ生産数が少ないことから「甕オーナー」制度が採用されたことなどが説明されました。

 「一刻者」とは南九州の話し言葉で「頑固者」という意味。全量芋焼酎の「一刻者」は米麹を使用せず、芋だけで作る美味しさにこだわった名前通りの頑固な商品。2001年の発売以来、そのこだわりが受け、多くのファンを獲得しています。

■ 多くの人が2種類以上の芋焼酎を楽しんでいる

 イベントでは、宝酒造株式会社の「一刻者」ブランド担当・佃裕之さんが登壇。リニューアルする「一刻者」の新キャッチコピーと、「一刻者」の新しい芋への挑戦が紹介されました。

 宝酒造が実施したアンケートによると、「一刻者」ユーザーと高単価芋焼酎ユーザーともに多くの人が2種類以上の芋焼酎を楽しんでいることが判明。約8割の人が芋焼酎を飲み分けており、週末やゆっくり時間を過ごしたい時は「いい芋焼酎」を飲みたいと思っているそうです。

 「いい芋焼酎」とは?の問いには、約47%の人が「芋の味が強い」と回答。どうやら芋が持つ独特の「味わい深さ」が求められているようです。さらに踏み込み、求められる「味わい」についても聞いてみたところ、40%以上の人が「芋の甘み」と回答したそうです。

■ 「一刻者」の新キャッチコピーは「今夜は一刻者と、」

 この結果を踏まえて、「いい芋焼酎」=「芋の甘みのある芋焼酎」という答えをアンケートから導き出したといいます。

 ちなみに「一刻者」は「芋麹の開発」や「石蔵での貯蔵」など美味しくする努力を続け、一般的な米麹を使用した芋焼酎と比べると甘み成分が約2倍も含まれているそうです。

 これらの結果から、「一刻者」の新キャッチコピーは「今夜は一刻者と、」に決定。ゆっくりとしたいい時間を過ごす時は「一刻者」と一緒に楽しんでほしいという願いが込められています。

 アンバサダーの永瀬さんには、WEB動画や広告などで「一刻者」の芋の甘みを感じている様子を表現してもらっているのだとか。佃さんは、この新キャッチコピーをあらゆるメディアで展開していきたいと意気込みます。

■ 6年かけて新しい品種の芋を開発

 続いて「一刻者」の新しい芋への挑戦についても説明。「一刻者」はこれまで「芋麹」や「芋の品種」、「芋を収穫する時間」など芋について徹底的にこだわってきました。

 その「一刻者」が次に着目したのが「香り」。クリーミーで甘い香りの紫芋とフルーティで甘い香りの橙芋をブレンドしてみたところ、お互いの良さを打ち消し合ってしまい失敗に……。

 そこで紫芋と橙芋の特徴をあわせ持つ新しい芋の開発に挑戦。何度も試行錯誤を繰り返し、6年かけて新しい品種の芋の開発に成功します。

 まだ名前も決まっていない「新しい芋」は、レーズンやオレンジピールを思わせる洋菓子のような贅沢で濃厚な甘い香りを生み出しているそうです。甘みの中にも爽やかさも少し感じる「一刻者」に仕上がっているとのこと。

■ まずは「甕オーナー」にお届け!

 新しい芋の「一刻者」は生産量がまだ少ないので、今回で3回目となる「甕オーナー」制度を採用。「甕オーナー」にのみ、まずは届けられます。

 新しい芋を使用した「一刻者」を貯蔵・熟成する甕を対象に共同オーナーを200名募集。オーナーには作り手しか飲むことができない試作品や熟成途中の一刻者を体験できる特典も。

 募集期間は10月31日までで、価格は税込2万7500円。宝酒造のオンラインショップから応募が可能です。

■ 永瀬正敏さんが登壇

 佃さんの説明が終わると、「一刻者」のアンバサダーである永瀬正敏さんが登壇。永瀬さんは「一刻者」が発売20周年を迎えた2021年5月にアンバサダーに就任。

 同年9月4日には、「一刻者」が生産されている宮崎県高鍋町の黒壁蔵で開催されたイベントにも参加。蔵の中は厳かで、「ここで命が育まれている」という緊張感もあったと振り返ります。

 今回、「一刻者」が開発された背景について紹介する動画が新しく作られ、永瀬さんは出演はもちろん、ナレーションも担当。

 非常に丁寧できめ細かに作られた動画になっているそうで、「一刻者」の製造工程やそこに込められた想いなどが感じられる映像になっていると語ります。

 さらに動画には、永瀬さんが撮影した芋の写真も出てきます。司会者に「芋の息吹を感じる」と絶賛されると、「本当ですか?」と照れ笑いする場面も。次に撮影する機会があったら、作っている人も含めて撮りたいと意欲を燃やしていました。

■ 「今夜は一刻者と、」の「、」が大事

 司会者から新しい芋を使用した「一刻者」を飲んだ時の感想を求められると、こだわった甘みが十二分に感じると評価。まろやかで上品で、恩着せがましくない甘さが素晴らしいと絶賛します。

 永瀬さんが夜の書斎で読書をしながら「一刻者」を楽しんでいる新しいキービジュアルについて話が及ぶと、「今夜は一刻者と、」の「、」が大事と言葉に力を込めます。

 「、」の後にいろいろな言葉を入れられるようになっており、飲んでいる人が自由に付け足せる非常に良いキャッチコピーだと称賛していました。

 ここで話題は普段の「一刻者」の楽しみ方に。現在、永瀬さんは次の作品の準備に取り掛かっているそうで、資料を読んだりして勉強しているのだとか。その後に「今日も、ここまで頑張った」と、自分へのご褒美に「一刻者」を飲んでいると明かします。リセットをするのが下手な自分に、「一刻者」は良いアイテムと永瀬さん。

 続いて行われたのは、新しい「芋」の香りのテイスティング。通常の「一刻者」の香りを確認した後に新しい「芋」で作られた「一刻者」に鼻を近づけると、「これはヤバい」と一言。

 思わず、テイスティングのために「一刻者」を持って来たスタッフに香りを確認させていました。

■ 新しい「芋」に愛称に「Treasure」を提案

 今回は甕オーナーになった人が新しい「芋」に愛称を付ける企画も展開。永瀬さんも考えてきたそうで、フリップに書かれていたのは「Treasure」(トレジャー)の文字。

 6年の歳月をかけて作られた今回の「一刻者」は宝物で、宝酒造の「宝」とかけたと「Treasure」にした経緯を説明。さらに海を渡っていろいろな国の人にも親しまれてほしいという願いも込めて英語の名前を考えたそうです。

 最後に永瀬さんは、「まずは楽しんでいただきたいと思います。今夜は一刻者と」と新しいキャッチコピーをまじえてPRし、会場を後にしました。

取材協力:宝酒造株式会社

(取材・撮影:佐藤圭亮)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 宝酒造が新しい「一刻者」を開発!まだ生産数が少ないことから「甕オーナー」制度採用 イベントには永瀬正敏も登場