猫が『咳』をするときに疑うべき病気4つ そもそも咳は猫では珍しい?
猫が『咳』をするのは珍しい!?
皆様は、猫が咳をする姿を見たことがありますか?実は猫にとって、咳は見かける頻度が少ない症状です。
そのため、咳だと認識できずに放置してしまうことも珍しくありません。もちろん、「それが後々、大変なことに…」というケースもあります。
猫の咳には、以下のような特徴があります。
- 前傾姿勢になり嘔吐するような仕草になる
- くしゃみや逆くしゃみに似た異音を発する
- ゼェゼェという呼吸音が聞こえる
- 頻繁に上記の症状を繰り返す
猫の咳で最も特徴的なのは、人間のように「ゲホゲホ」とわかりやすい音ではないことです。一見すると連続して止まらないくしゃみのような印象を受けるでしょう。
猫が咳をする原因4つ
人間とは明らかに異なる猫の咳。実際には、どのようなシチュエーションで出るものなのでしょうか。ここでは、代表的な原因を4つ紹介いたします。
逆くしゃみとの判別や原因を突き止めるヒントになるので、咳が疑わしいと思ったら動画を撮影しておきましょう。
1.猫風邪
猫風邪で代表的な症状といえば、目ヤニや鼻水、くしゃみなどです。ですが、炎症が喉のあたりに及ぶと咳が症状として現れる可能性があります。咳はあくまで可能性がある症状というもので、猫風邪にかかっている猫すべてに咳がみられるわけではありません。
特に猫風邪は子猫や高齢の猫で重症化する恐れがあり、迅速な対応が求められます。
咳が出ている・出ていないに関わらず何となく元気がない状態が続いている、目や鼻がグジュグジュしていると感じた際は動物病院を受診してください。
ちなみに、猫風邪で強烈なウイルスは『猫カリシウイルス』です。未然に防ぐには、三種混合ワクチンが有効です。
2.肺炎
猫風邪の部分でも登場した肺炎。肺炎の原因は風邪のみならず、細菌や真菌、誤嚥なども原因として挙げられます。
肺炎が重症化すると全身に酸素が供給されず、呼吸困難を引き起こします。ここまで来ると、開口呼吸やチアノーゼなどの症状が出てくるでしょう。
最悪の場合は命を奪われてしまうので、肺炎の初期症状である咳を見逃さないことが大切です。
3.猫喘息
猫喘息とはいわゆる人の喘息のようなもの。アレルギーやハウスダスト、たばこなどの環境要因などが引き金で起こる疾患です。
猫喘息は慢性疾患なので、根治というよりは悪化を防ぐ治療がメインになります。
具体的な治療法は以下のとおりです。
- 極めて軽度:去痰剤や気管支拡張薬を用いる
- 中等度:適宜ステロイドの内服を行う
- やや重度:長期に渡りステロイドを内服する
- 重度:ネブライザーを用いる
早期発見に至れば、初期の治療である程度症状を抑えることができます。その隙に根本となる原因を探り、今後の治療計画を立てていきます。
ネブライザーは気管支のみにステロイドを届ける役割を果たします。部分的に作用させることによって、ステロイドが引き起こす可能性がある全身的な合併症を防ぐことが可能になります。
4.気管内異物
気管内に異物がある場合も咳をする場合があります。なにかを誤って吸い込んでしまった場合などにおこることがあります。これは異物を外に出そうとする正常な反応ですが、場合によっては病気が隠れていることもありますので、様子見をせずにすぐに病院を受診しましょう。
まとめ
猫の咳は珍しく、最初は咳なのかどうかさえわかりにくいです。
嘔吐するようなポーズや呼吸音おかしいと感じたら、早めに動物病院を受診し、獣医師に相談しましょう。
動画や音声は診断の助けになるため、記録しておくことをおすすめします。
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