愛猫が『悲しいとき』のサイン3つ 行動や見た目にあらわれるションボリ感…見られたらどうすれば?
猫が悲しいときに示す3つのサイン
猫が悲しい気分のときには、身体全体の様子や表情、鳴き方などにあらわれます。ふだんの様子を見ている飼い主さんなら、違いがわかるでしょう。
猫の全体的な様子をとらえてみてください。
1.口を結んで背中を丸める
猫が悲しいときは、寝ていても座っていても、足を身体の下にぎゅっと引き寄せて、しっぽを体にピッタリ巻き込んで小さくなります。ちょうど寒いときに、縮こまっているような姿に近いでしょう。
この姿勢でいる猫は、ストレスを感じていることを示しています。耳を軽く横に倒して「イカ耳」になってしまうことも。
また、猫は「悲しい」という感情を不快感や緊張という形で感じるため、口元は強く閉じています。身体をできるだけ小さくすることで、自分を守るような姿勢を取っているのです。
2.小声で「ナァン」と鳴く
ふだんなら張りのあるハッキリとした声で「ニャ〜ン」と鳴く子も多いでしょう。
猫が小さな声で「ナァン」と鳴くのは、悲しみや不安を抱えている可能性があります。
猫は通常、飼い主の注意を引きたいときには、自分の気持ちの強さに比例して大きな声でハッキリ鳴こうとします。
しかし、小さな鳴き声は、猫自身のモヤモヤした気持ちが何かわからず、飼い主に直してほしいと控えめな要求として表現しているのです。
ただし、猫は具合が悪いときにも小さい声で鳴くことがありますので、体調の変化を注意深く観察するようにしてください。
3.しっぽをダランと垂らす
猫の感情は、しっぽでも表現されます。機嫌の良いときにはピンッと伸ばしているしっぽも、悲しみを感じるとダラリとたらし、身体にぴったり付けるような姿勢になります。
猫のしっぽには、先のほうまで神経が通っており、気持ちと密接に関係しています。平常時には、背中のラインに沿ったなだらかなカーブを描いていますが、楽しいときにはしっぽがピンと上に伸び、悲しいときには、力なくダラリと垂らすのです。
ただし、身体に痛みなどがあるときにも、しっぽを下げることがあるため注意が必要です。
愛猫が悲しむ要因とは?
猫の感情も個性がありますが、多くの猫が悲しい気持ちになってしまう原因には「環境の変化」が大きいようです。
たとえば、引っ越しで慣れ親しんだ環境が変わったり、長年連れ添った飼い主が亡くなったりした後に、背中を丸めて小さな声で鳴き続ける猫が確認されています。
また、猫保護シェルターなど多数の猫が同居する場でも、子猫や仲良しの猫がもらわれて行ったあとに、悲しみのサインを示すことがあるようです。
人間が悲しいと感じる場面で、必ずしも猫が悲しいと感じることはないようですが、逆をいえば、部屋の模様替えだけでも、愛猫が悲しむ可能性は大いにあります。猫は、自分を中心とした環境の変化に対して悲しむ気持ちを持っているのです。
まとめ
今回は、猫が悲しいときのサインを紹介しました。
猫の悲しみは、人間の感覚とはすこし異なり、動物の専門家によると猫は悲しみを自覚しないといわれています。
人は悲しいことがあると、原因を分析して感情を理解しようとしますが、猫は悲しむというより、心の不快感をどうにかしたいという「要求」に近い気持ちを抱きます。そのモヤモヤした不快感や不安などが、人でいうところの「悲しみ」に近いようです。
猫の感情表現はわかりにくく、飼い主でさえ見逃してしまいがちですが、環境の変化に敏感な猫にとっては、「悲しみ」もけっして小さな問題ではありません。
もし猫の行動や見た目から悲しいときのサインが見られたら、環境の変化がなかったか振り返り、安心できる生活環境を整えてあげるよう心がけましょう。
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