猫には危険な『人のお菓子』5つとその理由 ポロポロこぼしたり、出しっぱなしは厳禁!
1.チョコレート
猫にとって危険なお菓子として有名なのはチョコレート。チョコレートそのものだけでなく、チョコレートが使われているお菓子全般に注意しなければいけません。
チョコレートの原料であるカカオには猫にとって有毒な成分「テオブロミン」が含まれています。猫はテオブロミンを排出する能力が低く、チョコレートを食べると時間の経過とともに、以下のような症状があらわれます。
<摂取後1〜2時間>
- 興奮状態
<摂取後2〜6時間>
- 嘔吐下痢
- 尿失禁
<摂取後6時間〜>
- 呼吸が速くなる
- 震え
- 不整脈
時間や症状はあくまでも目安で食べた量などによって左右されます。
特にダークチョコレートはカカオの含有量が多いため、ひと欠片食べただけでも危険です。また重症化すると命を落とす場合もあります。
2.ナッツ類
おつまみとしてはもちろん、クッキーなどの焼き菓子に使われることも多いナッツ類。そのまま与えるのはもちろんNGですが、オイルやペースト状に加工したものにも注意が必要です。
猫がナッツ類を食べると中毒のほかに、脂質の多さから消化不良や肥満の原因になる可能性があります。またナッツ類を丸飲みしてしまうと窒息や腸閉塞などのリスクも可能性としてはあります。
ナッツ類の中でもとくに注意が必要だと言われているのが「マカダミアナッツ」です。犬では中毒の原因になることがわかっており、死亡例も多数報告されています。
しかも原因となる成分や中毒量はまだよくわかっていません。そのため猫にも与えるべきではないと言われています。
3.ぶどう・レーズン入りのお菓子
猫にとって、ぶどうが危険な食べ物だというのは有名です。誤って口にしてしまうと、急性腎障害を引き起こす可能性があるからです。
そのためぶどうやその加工品であるレーズンを使用したお菓子は、猫に与えてはいけないとされています。
しかし実のところ、どの成分が危険なのかはわかっていません。また猫と中毒を起こす食べ物に共通点が多い犬の実験で、ぶどうを与えたところ腎機能障害が報告されたことから、猫にとってもぶどうは危険であると認識されるようになりました。
猫にとってぶどうがどれくらい危険なのか明確なところはわかっていません。だからこそ少量であっても、猫にはぶどうやレーズンが含まれているジュース、ジャム、クッキーなどは与えないように注意しましょう。
4.キシリトール入りのお菓子
キシリトールはガムや歯磨き粉などに使用される甘味料です。猫が摂取すると肝機能障害や急激な低血糖を引き起こすとされており、大変危険だとされています。低血糖を引き起こすと、吐き気・嘔吐・痙攣(けいれん)などの症状があらわれます。
ところがある研究では、犬にとって致命的な量を猫に摂取させても、有意な変化が見られなかったと報告されています。
しかし現状では猫にキシリトールは危険だと言う意見も多く見られ、与えても大丈夫と言い切るだけの根拠は見当たりません。キシリトールは猫にとって必須の栄養素ではありませんし、多量に摂取すると下痢の原因にもなり得ます。万が一を考えると、猫にキシリトールは与えるべきではないでしょう。
5.洋酒を使用したお菓子
ラムやブランデーなどが香る焼き菓子は洋酒好きな人にとってはたまらないでしょう。しかし猫のいるご家庭では、注意が必要です。
猫はアルコールを分解することができないため、お酒にはめっぽう弱いのです。個体差やアルコール度数にもよりますが、お酒をひと口なめただけでもアルコール中毒を起こす可能性があります。
そのため猫が誤ってアルコール度数の高い洋酒入りのお菓子を口にしてしまうと、少量でも簡単にアルコール中毒を起こしてしまう可能性が否定できないのです。
猫がアルコール中毒を起こすと、嘔吐・下痢、震え、呼吸困難などの症状があらわれます。重症化すると、昏睡状態に陥って命を落とす可能性もあります。
まとめ
猫は人間とは違う動物です。人間にとってはおいしいお菓子でも、猫の命を奪ってしまう可能性さえあります。
お菓子には一見すると素材のわからない原材料や、多くの添加物が含まれています。それらはすべて、人間が食べることを想定して使われています。そのため、猫にとって大変危険な添加物が含まれている場合もあり得ます。
猫にお菓子を与える際は、猫用のものを与えるようにし、人間用のお菓子は猫が誤って食べてしまうことがないように注意しましょう。
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