みんな大好き♡猫の『肉球』のお話4つ 役割やパーツごとの呼び名、香りに関する秘密など
1.パーツごとの呼び名が存在!
猫の「肉球」は見た目がカワイイため、イラストや雑貨のモチーフにされることが多いですよね。猫好きの人はつい手に取ってしまうのではないでしょうか。
その肉球の様子をよく観察すると、「人間の手」に置き換えられるかのような形をしていて、手のひら部分のような大きな肉球と、指のように並ぶ小さな肉球で構成されていることがわかります。
このように、猫の肉球は複数のパーツから成りたっていることがわかります。
小さく並んだ肉球
小さい肉球は、前足と後ろ足の両方にあります。しかし、それぞれ名称も数も異なります。
前足の肉球は「指球(しきゅう)」で5つ、後ろ足のものは4つあり「趾球(しきゅう)」と書きます。
前足の「指球(しきゅう)」は4つしかないように見えますが、実は少し離れたところ(大きな肉球の側)にもうひとつあるのです。
大きな肉球
足の裏の真ん中にある大きな肉球もまた、前足と後ろ足で呼び名が異なります。
前足の大きな肉球は「掌球(しょうきゅう)」で、後ろ足は「足底球(そくていきゅう)」と呼ばれます。まさに手と足の違いですね。
前足にだけある「手根球」しゅこんきゅう)」
人でたとえると手首の位置にあるのは「手根球(しゅこんきゅう)」と呼ばれる部分です。こちらも前足にだけに存在します。
猫の肉球と聞くと「プニプニでカワイイ」という印象が先行しますが、よく観察すると、複数の部位から構成されていることがわかりますね。
2.思った以上に多機能
肉球はとってもキュートなイメージですが、実はかなりの働き者です。猫が健康的かつ安全に生活するために、複数の枠割を果たしています。
滑り止めやクッション機能
猫は高いところから飛び降りたり走ったり、激しく動くことがあります。そんなアクティブな動きに肉球は必須。肉球は滑り止めやクッションの役割を果たしますし、逆にジャンプするときはバネにもなります。
他にも「消音効果」もあるので、元狩猟動物の猫にとっては大切な部位です。消音効果は、獲物に気づかれないように近づくために必要なのです。
安全センサー
猫は全身が毛でおおわれているので、肉球は感触で判断するのに有効です。
歩いている場所や寝る場所の温度も敏感に察知したり、歩く場所に危険がないかも判断したりできます。ヒゲやニオイでも確認作業はおこないますが、手で触れて安全チェックをすることもあります。
体温調節器官
『猫は汗腺がない』と思われがちですが、実は肉球は汗をかく唯一の部位です。
猫の手を触って少し湿っているときがあれば、それは猫の汗。猫は肉球から汗を出して、体温調節を行っています。
3.健康のバロメーター
人間も体調不良になると肌が荒れたり顔色が悪くなったりするように、猫の肉球で健康状態を確認することができます。
たとえば、普段はふっくらとしている肉球が通常よりも極端にガサガサしている場合は、ストレスや皮膚炎、グルーミングのしすぎなどの他、なんらかの病気が隠れていることもあります。
またいつもの肉球の色と比べて、やたらと色が薄い(白っぽい)場合や変色している(紫色)場合は、貧血のサインかもしれません。
4.ニオイの理由
先述したように、猫の肉球には汗腺があります。汗腺があるということは肉球にニオイが発生するということ。
肉球のニオイを例えるとしたら「ポップコーン」や「クッキー」「パンケーキ」というような、「香ばしくて甘い香り」で表現されることが多いです。しかし、手足の裏から出た汗のニオイなので、人によっては「くさい!」と意見されることも。
なお、猫の肉球から出る汗にはフェロモンがふくまれています。猫が爪とぎでマーキング行為をするときは、この肉球から出たニオイをつけているのです。
まとめ
猫の肉球はとてもカワイイので、つい触ってしまいたくなりますよね。
しかし、肉球は多機能であるがゆえに神経も通っており、繊細な部分です。そのため、実はほとんどの猫が肉球を触られることを喜ばないはずです。
猫の肉球がいくらカワイイとはいえ、むやみに触れることは避けましょう。
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