猫にアロマは厳禁!使ってはいけないアイテム3選とうっかり摂取したときの対処法
1.アロマディフューザー
アロマディフューザーとは、部屋全体にアロマオイルを噴霧させて香りを楽しむ器具のことです。
水にオイルを垂らしてセットする超音波式や、オイルだけを入れてポンプで拡散させるネブライザー式、アロマオイルにスティックを差すリードディフューザーなどの種類があります。
しかし、どれも猫のいる部屋で使ってはいけません。猫にアロマが厳禁とされるのは『アロマオイル』で中毒を引き起こすといわれているためです。
直接皮膚に塗布するわけじゃないから大丈夫そう…と思うかもしれませんが、噴霧したオイルが猫に付着したり、家具や家電に付いたオイルを舐めたりする可能性もあります。
そもそも空気中に拡散させる時点で、猫の鼻や口から体内に入ってしまうリスクがあるのです。
2.アロマポット、アロマライト
アロマポットやアロマライトも、猫には厳禁なアイテムです。アロマポットはキャンドルを灯したポットの上にオイルを垂らして香りを拡散するものですが、猫への危険性はディフューザーと同じ。オイルが露出している分、危険性は高いともいえます。
またアロマライトはポットとライトが一緒になったもので、ライトの熱でオイルを温めて香りを拡散させます。
アロマポットのようにオイルが露出しているデザインのものもあり、猫がこぼしてしまったり転倒したりして誤飲するリスクもあります。
3.ペット用シャンプーや虫よけスプレー
実は、ペット用アイテムにアロマが使用されていることも少なくありません。シャンプーや虫よけスプレーなどは要注意。虫よけ成分としてエッセンシャルオイルが含まれている場合があるためです。
過去に『ティーツリー』と呼ばれるオイルを使用したペット用シャンプーや虫よけグッズによって、猫が体調を崩したという報告が多数上がったことがあります。
その症状は運動失調や嘔吐など軽いものから、昏睡や痙攣(けいれん)など重症なものまでさまざまです。なかには最終的に死亡したというケースもあり、今ではペットへの使用を禁止している国も多数あります。
また、犬と猫では中毒症状を示すものがまったく異なることも覚えておきましょう。犬用アイテムを猫に使用することもあるかもしれませんが、猫に危険なアロマ成分が使われていることがあるので注意が必要です。
摂取したときの対処法
猫がアロマオイルを摂取すると、以下のような症状が出ることがあります。
- よだれを垂らす
- 涙を流す
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲低下
- 元気喪失
- 神経症状
- 異常行動
いずれの場合も家でできる処置はありません。アロマを使用している部屋からなるべく猫を遠ざけ、動物病院を受診してください。
診察の効率を上げるため、いつから、どのような症状が、どれくらいの頻度で出ているか記録しておくことをおすすめします。
原因と思われるアロマオイルや、摂取後に出した嘔吐物・排泄物を持参するのもいいでしょう。痙攣や神経症状が見られる場合は動画に撮影しておくと、正確な診断につながります。
なお、上記のような中毒症状が出たときは飲食・飲水は控えてください。無理に与えると気道に入ってしまい、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。
まとめ
猫におけるアロマの危険性は、はっきりとした研究結果が出ているわけではありません。しかし肉食動物である猫は、そもそも植物由来のアロマオイルを解毒する力が弱いことは確か。実際にアロマオイルによる体調不良の事例も複数報告されているので、使用しないに越したことはないでしょう。
また使用後すぐに中毒症状を起こさなくても、長期に渡って使うことで突然症状が表れる可能性もあります。今まで使用して問題がなかったとしても、将来何が起こるかは誰にもわかりません。
さらに猫は人間よりも嗅覚が優れているため、アロマの香りがストレスになることも考えられます。
人間に安らぎを与えてくれるアロマですが、猫を飼っている人は使わない方がいいと言えるでしょう。
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