シニア猫になったら見直したいお世話のポイント4つ 逆に変えない方がいいことも?
猫のシニア期はいつから始まる?
猫のシニア期は個体差がありますが、一般的に7~10歳頃から始まるとされています。人間の年齢に換算すると、44歳~60歳頃です。
そして猫がシニア猫期を迎えると、次のような変化が見られることがあります。
- 食欲が減る
- 体重が減る
- 運動量が減る
- 排尿や排便の失敗が増える
- 遊ぶ時間が減る
- 寝る時間が長くなる
- 病気を発症しやすくなる
これらの変化は猫の老化が進んでいることを示しているため、もし7歳を過ぎた猫にこのような行動が見られたら、シニア期突入と考えて生活環境を見直してみることが大切です。
なお猫の寿命は15歳歳程度とされていますが、近年ではペット医療の進歩や飼育環境の改善から、猫の寿命はさらに延びつつあります。猫も人と同じで「高齢化」が進んでいるということですね。
シニア猫になったら見直したいお世話のポイント4つ
1.食事
シニア猫は成猫よりも嗅覚や消化器官機能、歯の強度が低下します。そのためシニア期を迎えたら、まずは食事内容・食事の方法を見直してみましょう。
猫の食事を見直すときは、具体的に次の点に注意して見直しましょう。
- 消化のしやすいフードを与える
- たんぱく質は25~30%のもの(※高たんぱくは控える)
- (嗅覚でフードの判断ができなくなったら)ニオイが強いフードを与える
- (歯がもろくなったら)ふやかす柔らかいフードを与える
- 猫が食べやすい食器を用意する
- 水飲み場を増やす
たとえばニオイが強くて柔らかい、かつ消化のしやすい食事はシニア猫が食べやすい食事と言えます。また猫用の食器は、高さがあって猫が食べやすいものがおすすめです。
2.トイレ
シニア猫は、トイレにもひと工夫が必要です。たとえばトイレ前の段差をなくして入りやすくしたり、トイレの失敗が増えたりすることに備えて、トイレの数を増やしたりするなどの対策をします。
またシニア猫は腎不全にかかりやすいため、猫のトイレの回数や量、におい、尿の色にも注意するようにしましょう。もしトイレの回数が以前よりも多い、反対に1回もしくは出ないという場合は動物病院で診察を受けてください。
3.運動
シニア猫は、年齢とともに運動量が減り筋肉量も減少します。そのため、運動不足にならないように適度に運動をさせてあげましょう。
無理のない範囲で、できれば毎日少しずつ運動をさせてあげるのが好ましいです。そのときは、ボール遊びや猫じゃらしなど「猫の目線」に合わせた遊びがおすすめ。
足腰が弱って転倒の危険があるため「上下運動」は積極的に行わないでOK。ただし猫が自らキャットタワーに登ったりするときは、愛猫の様子を見ながら行えば問題ありませんが、登り損ねて落ちてしまったり、降りることができなくて転落してしまうことも考えられます。低めのキャットタワーに変えてあげるのもよいでしょう。
4.定期的な健康チェック
シニア期の猫はさまざまな健康問題に直面する可能性が高まります。そのため定期的な健康チェックは重要で、年に1度の健康診断は動物病院でうけるようにしましょう。
また若いころは何もしていなかったという場合でも、シニア期になったら自宅でセルフ健康チェックも取り入れてみてください。
猫の体重・尿量・食欲・機嫌などを記録し、異常をすぐに見つけられるようにしておくと、病気の早期発見に役立ちます。
逆に変えない方がいいこと
シニア猫になったからといって、猫の生活や過ごす環境を一変させる必要はありません。
たとえば大幅にレイアウトを変えたり、運動量が減ったからと遊ぶ時間をなくしたりするのはNG。環境の変化は猫のストレス・病気の原因にもなり、遊ぶことをなくすのも、運動量の低下を招きます。
あくまでも猫がシニア期を迎えたら「猫が生活しづらそう」なポイントを改善すればOKです。ご飯が食べにくそうなら猫用食器に変えてみたり、トイレに入りづらそうであれば段差がないトイレに変えてみたり…。
猫の様子を見ながら、猫が生活しやすい環境に整えてあげましょう。
まとめ
7歳を迎えてシニア期に突入したら、食事習慣・トイレ・運動・定期的な健康チェックなどお世話のポイントを見直してみましょう。
そして忘れてはいけないのは、愛情深いコミュニケーション。これらを組み合わせ、猫の年齢や状態に合わせた配慮を怠らず、シニア期を迎えた愛猫の健康をサポートしてあげてください。
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