猫の寿命は何歳?ギネス記録と人間換算、長生きしてもらうためにできること
猫壱 2021年11月05日 19:06:00
猫は大切な家族です。
ずっと一緒にいたいですが、私たち人間よりも先に旅立ってしまいます。
いつかさよならが来ることがわかっていても、猫とはなるべく長く一緒にいたいものです。
猫に長生きしてもらうには、飼い主として何ができるのでしょうか?
猫とのお別れをなるべく遠い未来にするためにできることをご紹介します。
1. 猫の平均寿命は何歳?
昨今では猫の平均寿命は15歳前後と言われています。
実際に令和2年に一般社団法人ペットフード協会が実施した調査によると、猫の平均寿命は15.45歳という結果が出ています。
過去のデータもさかのぼってみましたが、ここ3年間は猫の平均寿命は15歳という統計が出ているため、猫の今の平均寿命は15歳前後ということで間違いはないようです。
参照
人間も寿命が延びてきていると言われていますが、猫も寿命が延びていると言われています。
同じく一般社団法人ペットフード協会の2010年度の調査結果を見てみると、猫の平均寿命は14.4歳となっていました。
参照
10年で、1年近く猫の平均寿命は延びているようです。
平均寿命はあくまでも平均寿命です。
猫によってお別れまでの時間は様々なので、あくまでも一つの基準として見るくらいでいいと思います。
2. 猫の寿命のギネス世界記録は38歳
猫の寿命は本当に猫によります。
元々の体の強さ、生活をしている環境などでも大きく変わってくるため、平均寿命といっても幅はあるでしょう。
では、一番長生きした猫は一どのくらい長生きしたのでしょうか?
ギネス記録によると、世界で一番長生きした猫はクリームパフちゃんという女の子の猫。
クリームパフちゃんは38才3日という長寿だった猫のようです。
クリームパフちゃんは、残念ながら2005年 8月6日に亡くなっています。
ちなみに、クリームパフちゃんも飼い主さんは同時期に『毛のない猫』として有名なスフィンクスも飼っていらっしゃたのですが、このスフィンクスのランパ・レックス・アレンも34歳というご長寿猫だったそうです。
長寿猫2匹が同じ飼い主さんによる同時期の飼育だったので、飼い方や食事にも猫の長寿の秘訣があるのではないかと注目されました。
特に、クリームパフちゃんの食事は一風変わっており、人間の食べ物やコーヒーなどを与えていたと言われています。
しかし、コーヒーなどのカフェインや人間の食べ物は猫には毒になると言われている食べ物です。
実際に猫が中毒を起こす可能性も高いので、猫には与えない方がよいでしょう。
クリームパフちゃんの食事も長寿との因果関係が調査されましたが、食事と長寿の因果関係は証明されていないそうです。
3. 猫の年齢の人間換算
飼育環境や品種によって多少差はあるとされていますが、猫の年齢を人間年齢に換算する方法もあります。
猫は最初の1年で人間年齢の18歳まで成長すると言われています。
そして2年で人間年齢の24歳まで年を取り、その後からは緩やかに年を取ります。
緩やかに、とはいっても人間よりも猫が年を取るのは早く1年に人間年齢で4歳ずつ年を取ると考えられています。
我が家の先代猫は17歳で虹の橋のたもとに行ってしまったので、享年は人間年齢でいうと84歳。
クリームパフちゃんの足元にも及びませんが、結構な長寿だったのではないかと考えられます。
3. 平均寿命が長い猫の種類
少し古いデータになりますが、2017年時点では日本猫・MIX猫の平均寿命が14.3歳と最も長いとされていました。
参照
2017年の猫全体の平均寿命が14.2歳なので、どれだけ日本猫・MIX猫の平均寿命が長いか、わかるデータになっています。
日本猫は、純血統として認められている品種ではなく、日本に元々いた猫と洋猫の血がMIXされた猫を『日本猫 』と現代では呼ぶことが多いようです。
様々な血が混ざったことで、体の丈夫な猫が多いのかもしれませんね。
ただ、同じアニコムの同じ2017年のデータに年間診療費の統計もありましたが、年間診療費は日本猫・MIX猫ともに高めでした。
日本猫・MIX猫は体は強いかもしれませんが、保護猫が多く、最初の医療費が多くかかるのかもしれません。
4. 室内で飼われた猫と野良猫の寿命の差
猫の平均寿命は、15歳前後とご紹介しましたが、室内で飼われている猫か・お外にも出る猫か、で平均寿命はかなり差があります。
一般社団法人ペットフード協会のデータによると、
外に行く猫の平均寿命は13.57・完全室内外の猫の平均寿命は16.13歳と、同じ飼い猫でも大きな差があります。
外に出る猫は、猫伝染病をもらう確率もあがり、事故にあう可能性も高いことから、完全室内の猫よりも平均寿命が短くなっているようです。
では、野良猫の平均寿命はどのくらいなのでしょうか?
飼い猫と違いしっかりとした統計データがないのですが、野良猫の平均寿命は短く3~5歳くらいではないかと言われています。
地域猫などを見ていると、高齢の野良猫もいることがありますが、平均寿命はあくまでも平均値です。
野良猫の子猫の生存率は悲しいことにとても低いのが現実です。
天敵の多いお外の世界では、子猫は長く生きられないことも多いため野良猫の平均寿命を大きく引き下げているのかもしれません。
5. 猫の寿命を伸ばして長生きしてもらうために飼い主ができること
大切な家族の一員である猫に、いったいどうすれば元気に長生きしてもらえるのでしょうか?
猫が長生きしてくれる秘訣をまとめてみました。
◆室内での飼育
前述もしましたが、飼い猫でも外に自由に出入りができる猫と完全室内飼いの猫では、平均寿命がかなり違います。
一昔前は、『猫は自由な生き物だから室内飼いはかわいそう…。』と思われていた時代もあったようです。
外に出られないストレスで、猫の平均寿命も短くなると信じていた人もいるほど、『猫は外にいるもの』という考えが定着していました。
しかし、今は統計データでもわかる通り、猫は室内で飼われている方が猫の受けるストレスは少ないことがわかります。
また、完全室内飼いの猫は、猫の間で接触感染をするような病気にもかかりにくく、事故にあう確率も少ないため平均寿命が外飼いの猫に比べると長いようです。
猫に長生きをしてほしいなら、完全室内飼いをおススメします。
◆食事は適量
人間もそうですが、猫の肥満は猫の病気につながり、健康寿命を脅かす原因になります。
猫が肥満にならないためには、飼い主さんがしっかりと猫のごはんに気を付けてあげることが大切です。
ごはんのあげすぎには注意をしましょう。
また、猫のごはんには『総合栄養食』と書かれているものと、『一般食』と書かれているもの、の2種類があります。
総合栄養食と書かれているごはんは、猫に必要な栄養素が総合的に含まれているごはんです。
基本的には総合栄養食と書かれたご飯を主に食べていれば、猫に必要な1日の栄養素は補うことができると言われています。
一般食とは、人間のごはんでいうところの『おかず』のようなもの。
一般食のみ、猫が食べていると猫に必要な栄養素をすべて補うことができないため、総合栄養食との併用が推奨されています。
一般食はパウチや缶詰が多く、味も匂いも猫の好むものが多いため、一般食ばかり食べたがる猫も多いかもしれません。
しかし一般食のみを猫が食べていると、猫の栄養が偏ってしまい、猫の体にはよくありません。
猫の長寿を願うなら、総合栄養食をメインで猫には食べてもらうようにしましょう。
最近では、猫のために手作りごはんを作る飼い主さんもいらっしゃいます。
猫にも愛情たっぷりこもったごはんを食べてもらえてとてもいいとは思うのですが、手作りごはんも、どうしても栄養に偏りが出てしまうと言われています。
猫に手作りごはんをあげるときにも、総合栄養食との併用をおススメします。
◆水分補給をしっかりと
猫に一番多い病気は腎臓病です。
3頭に1頭は腎臓病にかかると言われているほど、猫に一番ポピュラーな病気でもあります。
猫に腎臓病が多いとされている理由は、猫の水分摂取量が少ないことがあげられます。
しっかりと水分を取っていれば腎臓病に絶対にならない!というわけではありませんが、猫にしっかりと水分補給をしてもらうことで、腎臓病をある程度予防できます。
猫自身、あまり水分補給を積極的に行う動物ではないので、飼い主さんが猫の水を飲みやすいように工夫してあげることが大切です。
猫の水場の位置などをもう一度見直し、猫が水を飲みやすいように工夫をしてあげましょう。
◆定期的な健康診断を
人間も年に1度健康診断を行い、病気の早期発見を心がけています。
猫も病気が早期に見つかり、早期に治療できたほうが、予後は良好です。
猫の場合、人間よりも進行がかなり速い病気もあるので、早期発見・早期治療は大切です。
猫に長生きをしてもらうために、猫には1年に1度程度健康診断をしてもらいましょう。
◆猫にストレスがない生活を
猫はとても繊細で、ストレスによわい動物です。
猫は過度のストレスがきっかけで、風邪をひいたり猫エイズが発症したり するきっかけになってしまうこともあるようです。
猫にストレスは大敵です。
猫の嫌がることはせず、ただ甘やかすだけではない、しっかりとした愛情で猫に接してあげましょう。
情報提供元: 猫壱