猫と月には昔からなにか『深い繋がりがある』といわれています。

昔の人は満ちたり欠けたり、形の変わる猫の目を月に例えることもあったのだとか。



それだけでなく、猫は月の満ち欠けで夜の行動が変わるとも言われています。

確かに我が家の猫も真っ暗な新月には活動的になり、満月にはまったりとしているような気が…。

実際に私だけではなく『猫は新月に元気になる』と感じている飼い主さんは少なくないのではないでしょうか。



人間や他の動物、虫などは満月には元気になり新月には休息をとると言われているので猫とは真逆と言えます。

ではなぜ、猫は新月に元気なるのでしょうか?



考察も交えてご紹介します。



 

◆暗いから


猫は元々夜行性の狩猟動物です。

今では人間に合わせ、日中に動き夜に眠る猫も多くなりましたが、いまだに猫の目は『夜行性』の名残を残しています。

そのため、今は夜に眠る猫でも暗いところでも目は見えているのです。



暗いところでも目の見える猫は他の動物に比べ、新月の日のような明かりが少なく、暗い夜でも狩りをすることができました。

月明かりがなく、家から漏れる光しかなくても、猫は光を増幅させ周りが見ることができるのです。

暗くても少しの光があれば猫の狩りは普段の狩りとはなんの代わりもなかったのでしょう。



むしろ新月の夜は暗く、天敵にも見つかりにくく、獲物にも気がつかれにくいので猫にとっては新月の方が狩りをしやすかったのかもしれません。



猫の狩りは隠れて獲物を待つ『待ち伏せ型』のハンティングです。

草むらや物陰などに隠れるには明るい時よりも暗いときの方が誰からも見つかりにくいもの。

暗い新月は猫にとっては都合がよく、よく狩りをしていたとも考えられます。



今家で飼われている猫たちも新月に元気に走り回るのは『狩りがしやすい』と本能的にわかっているのでしょうか。

だから新月の夜には狩猟本能を刺激され、いつも以上に元気なるのかもしれませんね。



 

◆獲物がたくさんいるため


新月や満月など、月の満ち欠けは色々なものに影響を及ぼすと言われています。



例えば虫。

虫は明るい満月にはよく行動し、暗い新月には身を潜めます。

また満月や新月に大漁になると言われているのが日本の猫がよく食べる『魚』なんです。

満月にも魚は増えるそうですが、新月にも海面近くにでてくる魚は増えるのだそう。

満月には産卵する魚も多いため、海面付近に上がってくることも増え満月もよく魚は釣れるそうですが、『新月の方が魚はよく釣れる』という釣り人もいるのだとか。



猫は基本的に自分から海へジャンプして魚を取ることはありません。

魚を食べる時には『人からもらう』か『陸にはねあがった魚を食べる』かどちらかの場合が多いでしょう。



新月の日は陸にうち上がる魚や、釣り人がくれる『おすそわけ』の魚も多かったのかもしれません。

また暗いので他の動物に狙われることなく、安心して魚を食べることができたのでしょう。

猫にとって『食べ物』が豊富な新月はテンションがあがってしまう夜だったはずです。

今でもそんな『嬉しい気持ち』を覚えていて、新月の夜には元気になっている可能性もあるのではないでしょうか。



 

◆満月の時の猫






満月の夜には新月とは逆にリラックスしている猫が多いのだと言います。

満月に活発になる動物の方が多いので、猫は普通とは逆ですね。

月が明るく照らす満月の夜は猫が身を隠すには明るすぎて、狩りができにくかったのでしょう。

満月の夜は『休息日』にしていた猫も多いはずです。

明るい満月の夜には休んでいることが多かった野生の名残もあり、満月の夜に猫はまったりとリラックスして過ごしているようです。



ただ最近の猫は逆に満月の夜に元気に、新月にはリラックスして過ごしている猫も少なくないのだとか、

人間に合わせ、日中に動き、夜に眠る猫は満月の夜に元気に走り回る可能性が高いのだそう。

長年人間と暮らすなかで猫の概念が『夜行性』から変わりつつあるのかもしれませんね。



いかがでしたか?

新月に元気になる猫は野生の本能を忘れていない、ワイルドな猫だと言えます。

狩猟本能や夜行性を忘れていない、やんちゃで夜になると遊びたくなる猫は新月に元気になるタイプの猫であることが多そうです。



逆に満月に元気な猫はそれだけ人間との生活慣れてきて順応してきた、ということなのかもしれません。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 猫と月の不思議な関係。猫が新月に元気になる2つの理由