キャットタワーの上で熟睡する猫、飼い主さんの腕を枕に寝る猫、仲間と重なり合って眠る猫。。。



猫の睡眠ポーズは、実に様々。猫は「寝子」。科学者が、猫を防音のケージの中に入れ、脳派の測定実験をしたところ、猫は1日に15.6時間眠り、8.4時間は目覚めていることがわかったそうです。



1日の65%が睡眠、35%は覚醒、というのが平均的成猫の生活パターン。(子猫の場合は1日に20時間眠ります)そして睡眠の単位は50~113分。猫は「50~113分ごとに目を覚ます」ことがわかったとか。



そして15.6時間という睡眠時間のうち、12時間はうとうとしているうたた寝状態で、熟睡するのはわずか3.6時間。



猫にとって、睡眠は生活の中で大切なリラックスタイム。そして猫の睡眠ポーズから、その猫の性格を読み取ることができるといいます。



「子猫時代の記憶が寝姿に現れる」



と語っているのは、哺乳類動物学者の今泉忠明先生。今回は、猫の睡眠ポーズでわかる猫の気持ちを調べてみました。



 

■甘えん坊、フレンドリーな猫の睡眠ポーズ




子猫は平均4~6匹生まれます。生まれたての猫は目も見えず、音も聞こえません。匂いを頼りに母猫の乳首に吸い付き、他の兄弟猫と力比べをしながら、2~4日のうちに「自分専用の乳首」を決めるのだとか。



母猫の乳首は、下腹部に近いほど乳の出が良いため、一番力のある子猫がそこを独占します。一度「マイ乳首」が決まれば、それが変わることほぼないので、兄弟が安心して乳を飲むことができます。



猫が1匹だけ、毛布などに顔をつけて寝ている場合は、乳を飲みながら寝ている気分のとき。母猫の胸のあたり、あまり乳の出が悪い乳首を吸っていた猫に多い睡眠ポーズだといいます。兄弟の中で、一番力が弱かった猫かもしれません。性格は甘ったれの猫が多いかも。



そして他の猫と体をくっつけて寝たり、兄弟猫が同じポーズで寝るときは、真ん中あたりの乳首を独占していた猫の睡眠ポーズ。

兄弟に囲まれて乳を吸っていたときの体が触れ合う快適さや、安心感を感じた経験のある猫がやりがちな睡眠ポーズです。



この他の猫と体をくっつけて寝る猫は、性格もフレンドリーで一緒に暮らしやすい猫だという意見もあります。



 

■独立心旺盛、ツンデレな猫の睡眠ポーズ






自分のあごを机やソファーの肘掛けなどに載せて寝る猫がいます。このあごを乗せる行為は母猫の体の代用品。母猫の体に自分の体を預けて乳首を吸っていた猫がよくやる睡眠ポーズです。



おそらく子猫時代は、一番乳が出る下腹部中心の乳首を吸いながら、母猫の足に体を預けてぬくぬく育ったのかもしれません。



この寝姿は、静かで安全な環境でしかしないとか。自分に自信がある、独立心が強い猫がとる睡眠ポーズだといいます。



また、独立心の強い、ツンデレな猫は高いところが好き。キャットタワーの上で、1匹だけで睡眠を楽しむことが多いという意見も。



高い場所なら、安全で暖かく、人や他の猫に邪魔されずに寝ることができるのを知っているのでしょう。



 

■猫の寝姿で気温がわかる




猫が体を丸めて寝るのは気温が高くないとき。気温が低く、寒ければ寒いほど猫は体を丸めて眠ります。



暑い夏に、猫が仰向けの大の字で寝るのは空気に触れる表面積を多くして体温の上昇を抑えようとするからです。



しかしこの「猫の開き」の睡眠ポーズはかなり無防備。イエネコのほかに、野生の猫でこのようなポーズで寝るのはライオンやトラぐらい。



小型のヤマネコではこのような寝姿で寝るのは観察例がないそうです。「猫の開き」の睡眠ポーズは、外敵がいなくて暑いときならではのポーズなのですね。



 

■猫は狭くて丸い場所が好き




以前流行した猫鍋。土鍋にすっぽりとハマって寝る猫がインスタをにぎわせましたが、猫にとってベストなベッドは狭くて丸い場所。土鍋は猫にとって最高のベッドなのかも知れません。



土鍋はネコの背骨の曲がり具合と、鍋の内側のカーブがぴったり密着する大きさがベストです。



このカーブがぴったりだと、体を鍋が支えてくれるので丸まる姿勢を保つのがラクラク。



猫は他に段ボール、押入れなどで寝るのも大好き。狭くて丸い場所が好きなので家の数カ所にそのような場所を作ってあげると良いでしょう。



 

■最後に




1日の大半を寝て過ごしているように見える猫。でも熟睡している時間は、1日にたったの3.6時間。



愛猫が体を丸めて熟睡しているときは、なるべく静かに、起こさないようにしてあげると良いですね。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 あなたの猫は甘えん坊orツンデレ?猫の睡眠ポーズでわかる猫の気持ち。