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そのため性科学においても変態あるいはKINKと呼ばれるものが、いったい何であり、自分がそれに当てはまるかどうかを客観的に判別するのは困難でした。
一方、現実世界において変態やKINKの需要は多く、多くの人々が実践しており、総数は総人口の3割に達すると推定されます。
たとえば伝統的なSMプレイや道具の使用、非現実的・非倫理的な状況を思い描く妄想なども、そこには含まれています。
そこで今回ブライトン大学の研究者たちは変態(KINK)を定義し、その尺度を測定するためのテストを開発することにしました。
開発に当たってはまず、変態の嗜好を分析し、特定の性質との関連性を調べました。
ここで言う性質とは、自分が変態であることを自任している「変態のアイデンティティー」や性行為に力関係や痛みを取り入れる「変態的な行為」、または大人のおもちゃなど「性的嗜好品」についての態度が含まれています。
次に研究者たちはこの尺度を検証するため、1000人以上の人々にテストを行い、変態レベルの測定に使えるかどうかを調べました。
そして最終的には18項目からなる変態レベルを測定するテストが完成します。
このテストは現在「KINKオリエンテーションスケール」として以下のページで受けることが可能です。
テストを受けるにはまずハイセンスなイラストを掲載しているこのページ(https://thekinkscale.com/)にアクセスし「クイズに答える」のボタンを押します。
すると上の図のような質問が表示されるので、各項目についてどれだけ同意できるか、あるいは反対するかをチェックして答えて下さい。
(※上の図はGoogle翻訳によって日本語翻訳されたものです)
そして最後に「→」矢印のボタンを押すと、あなたの変態度(KINK度)が90点満点中難点であるか言い渡されます。
研究者たちはこのテストを使用することで変態を二元論(変態かそうでないか)として考えるのではなく連続体としてとらえられるようになると述べています。
元論文
The Kink Orientation Scale: Developing and Validating a Measure of Kink Desire, Practice, and Identity
https://doi.org/10.1080/00224499.2024.2387769
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部