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形状は円錐状で、エリマキトカゲのように首につけて使用します。
一般的にはプラスチック素材の物が多いですが、最近では、柔らかいポリエステル素材の物も増えてきています。
エリザベスカラーを付ける目的は、外傷や病気、炎症の手術・処置の後、猫が患部を触れないようにすることです。
手術や処置を行うと、その患部には、縫合糸や点滴の管や器具など、手術前には無かったものが付いているため、かゆみなどの違和感から、患部を舐めようとする猫が多いです。
その他、顔周辺に患部がある場合も、エリザベスカラーを装着し、患部を引っ掻かないようにします。
しかし、エリザベスカラー自体も手術・処置前には無かったものですので、猫にとっては不自由でストレスで、猫によっては嫌がるものです。
エリザベスカラー装着による着け心地の悪さもそうですが、視野が狭くなり歩きづらくなりあちこちにぶつかる、食事の際にエリザベスカラーが床に当たってしまい餌が食べにくいなどの日常生活の違和感から、さらに嫌がることとなりストレスを感じてしまう猫も少なくありません。
あまりにストレスが溜まると、患部の痛み・皮膚のかゆみ以上にエリザベスカラーが気になってしまいパニックを起こして、さらなる怪我をしてしまう猫もいます。
Dalibor Valek/shutterstock.com
猫がエリザベスカラーを嫌がる時、最も良い対策はエリザベスカラーを付けないようにすることです。
手術の傷や外傷の場合、傷口に直接触れないようにテープを貼ったり、傷口が隠れる服を着せたりするなど、エリザベスカラー自体を付けないような対策もあります。
動物病院によりますが、傷口が隠れる服で対策しているところもありますので、一度、相談してみてもいいでしょう。
しかし、患部の状況や猫の性格により、エリザベスカラーはやむを得ない場合があります。
そのような場合の対策を紹介していきます。
上でも述べましたが、エリザベスカラーにストレスを感じ、嫌がる一つ目の要因は、普段着けていないものに対する着け心地の悪さです。
これをできるだけ取り除いてあげるために、ポリエステルなどの柔らかい素材のものや浮き輪のようなクッションタイプのものに変えてあげましょう。
着け心地の悪さが少なくても、エリザベスカラーによる歩きにくさ、食事の摂りにくさなど日常生活のストレスがあるためりますので、エリザベスカラーを付けても生活しやすいように生活環境を整えることが大切です。
まずは歩きやすさの改善ですが、通路の物は片づけて猫が歩きやすいようにし、普段、猫扉を通って部屋間を移動しているのであればドアは開きっぱなしにしておくなど、通路をきちんと確保しましょう。
食事のしさすさの改善ですが、餌は台の上に載せた状態にし、食事中エリザベスカラーが床に当たらないようにするなどの方法があります。
睡眠時は、寝床が固いとエリザベスカラーが首を圧迫しますので、柔らかい寝床に変えてあげるなどしてあげてください。
上2つの対策でも、やはり嫌がる猫もいます。
そういう時は、短時間のみエリザベスカラーを付け、徐々に慣れさせていく方法があります。
エリザベスカラーの装着は、まずは睡眠時のみで、起きているときはエリザベスカラーを外してあげます。
このとき、患部を舐めたり引っ掻いたりしないように飼い主がしっかり見てあげる必要があります。
少しずつエリザベスカラーを付ける時間を長くし、慣れさせるようにしましょう。
エリザベスカラーも、病気の治療も、猫にとっては普段と違うことであり、ストレスになってしまいます。
早く猫の元気な姿を見るために、飼い主は、猫のストレスをできるだけ少なくできる最善の方法を選んであげることが大切です。