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性格:バランスの取れた安定した気質で優しく勇敢
寿命:10~12歳
体重:27~41kg
体高:56~68cm
毛色:ブラック、フォーン、ブラック・オーバーレイのフォーン
値段相場:珍しい犬種のた不明
純粋犬種の犬籍登録や優良犬の普及などに取り組む国際的愛犬団体一般社団法人ジャパンケネルクラブによると、かつてフレンチ・ローランド・シープドッグという名で知られていたブリアードは、目が隠れてしまうほど長い被毛を持っています。頭の上にリボンを付けて毛を結っているブリアードを、みたことのある人も多いのではないでしょうか。
同じく長い被毛が顔を覆う特徴を持つオールド・イングリッシュ・シープドッグと良く似ているために、しばしば比較されます。
ブリアードはフランス原産の牧羊犬で、羊を守るために野山を駆け回っていた犬種です。世界大戦当時は軍用犬としても活躍しました。一時期は絶滅も危惧されましたが、ヨーロッパやアメリカでの人気が高く、現代ではドッグショーの常連になっています。
「ナポレオンに飼われていた」「主人を殺害した犯人をしつこく追い回した」など、ブリアードにまつわる逸話は豊富です。世界中から愛されている証といえるでしょう。
大変愛情深く、飼い主に忠実な性格で、小さな子どもや子犬にも優しく接します。一方、見知らぬ相手に対しては警戒心が強く、格下の相手を見下してしまう自我の強さもみられます。辛抱強くしつけができるかどうかがブリアードを飼う際のポイントになってくるでしょう。
一般的な大型犬と同様に、ブリアードの平均寿命は10~12年ほどです。小型犬や中型犬に比べると短命といえるかもしれません。
ブリアードの平均体重は、オスで36~41kg、メスで27~32kg程度です。見かけによらず、がっちりとした骨格と筋肉質のボディを持っています。
体の大きさにもよりますが、体重が平均値を大きく超えないように管理するのが理想的です。
ブリアードの平均的な体高はオスで62~68cm、メスで56~64cmとされ、大型犬に分類されます。
ブリアードの毛色には主にブラックやフォーン、ブラック・オーバーレイのフォーンなどがあり、多くは単色です。ブルーやブラックのマスクを持つケースも少なくありません。
例)フォーンRadomir Rezny/shutterstock.com
seand67/shutterstock.com
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個体差はあるものの、ブリアードは一般的に2年ほどで成犬になると考えられています。小型犬では1歳半ほどで成犬になるので、大型犬のほうが成犬になるスピードは遅いといえるでしょう。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
ブリアードは牧羊犬の特徴を今もしっかり受け継いでいます。群れを守ろうとする気質を持つため警戒心が強く、よく知らない相手に吠えかかる頻度も高めです。その声は低めで太く、威圧感もあります。
ここでは、ブリアードがかかりやすい病気についてご紹介します。
かかりやすい病気
病名 | 時期と症状 | 治療費 |
---|---|---|
股関節形成不全 | 股関節の形態的(解剖学的)な異常。成長期にかかりやすい。 | 手術片側15万円程度 |
胃捻転 | 胃が拡張し、ねじれを起こす。食後に発症しやすい。 | 10~30万円 |
皮膚疾患 | 皮膚にさまざまな炎症が起きる。夏季を中心に随時。 | 1万円前後 |
夜盲症 | 夕方や夜の時間帯に目が見えにくくなる。進行の速さはそれぞれ。老化も一因。 | 症状による |
進行性網膜萎縮 | 眼の奥にある網膜が変性・萎縮する。 | 治療法が確立されていない |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
ブリアードの特徴に、視力が弱く目の病気になりやすいことがあります。遺伝的要素や長い被毛が目にかかりやすいことなどが関係していると考えられています。
またブリアードは長く硬いオーバーコートと短いアンダーコートを持ち、暑さが大の苦手です。気温が下がる時間帯に散歩をするように心がけましょう。
ブリアードの体臭はきつめです。長い被毛は、散歩のたびに路上に触れて汚れてしまいがちです。
とはいえ、大型犬を入浴させるのには通常時間がかかります。長い被毛で蒸れた体臭が漂いやすいことや、よだれが多いことも匂いの原因になっています。口元の長いひげに付いた食事の汚れはこまめにふき取ってあげましょう。
ブリアードはしつける難易度が高い犬種の1つで、決して飼いやすいとはいえません。ブリーダーにしつけを依頼するのも1つの方法でしょう。
高温多湿になりやすい日本でブリアードを飼うなら、気温調整がしやすい室内飼いが適しています。子犬を入手するのは簡単ではありませんが、もし飼うことになった場合はゲージで慣らしましょう。愛情深い犬なので、大好きな家族に囲まれて過ごすことを好みます。
ブリアードにはたくさん運動させる必要があり、長毛なのでお手入れにも時間がかかります。広い浴室や敷地、庭などがある環境でのびのびと育てるのが理想でしょう。
ドッグフードはライフステージごとに適切なものが変わってきます。育ち盛りの子犬にはたっぷりのタンパク質やカルシウムなどが必要なので、必要な栄養が摂取できる高カロリーのフードをこまめに与えます。
一方、成犬では子犬ほど多くのカロリーを必要としません。ドッグフードの種類によっても異なるので、パッケージに記載されている量を1日2~3回に分けて与えることを目安にしましょう。
多くの量を一度に飲みと胃捻転を起こす可能性も高まります。ゆっくり時間をかけて食べさせる工夫をしてみましょう。また、食後すぐには散歩に連れ出さないことも大切です。
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
ブリアードの換毛期は春と秋の2回です。長いオーバーコートがたくさん抜けるので、大量の抜け毛に悩まされる飼い主も少なくありません。
長い被毛が絡まると固まりになりやすく、散歩のときにはゴミなども付着しがちです。ブリアードを飼うなら換毛期かどうかに関係なく、1日に2回ほどのブラッシングやこまめなコーミングが欠かせません。
シャンプーやトリミングも定期的に行う必要があります。
ブリアードは、「一度覚えたことは忘れない」としばしばいわれます。賢い犬種なので、しっかりしつければ、逆らうことなくスムーズに入浴できるでしょう。自ら浴室に向かってくれるブリアードもいるのです。
しかし、一度格下だと認識されてしまうとコントロールが難しくなり、入浴にも苦労するかもしれません。
ここからは、成犬と子犬の入浴方法についてそれぞれご紹介します。
子犬をお風呂に入れるときは、お風呂に慣れさせる事としつけの両方を意識しましょう。
シャンプーは必ず犬用を使用しましょう。犬の肌や被毛に合うよう作られており、人間のシャンプーとは全く異なるためです。
ブリアードの子犬のお風呂の入れ方成犬をお風呂に入れるときも、基本的な流れは同じです。しつけが出来ていれば問題ありませんが、そうでない場合は複数人で入浴させるのも1つの方法です。
広い場所を縦横無尽に走り回っていたブリアードには、たっぷりの運動が必要です。1回1時間ほどの散歩を、1日2回させることを目安にしましょう。
ブリアードは散歩も大好きですが、どうしても散歩は歩行がメインになりやすいと思います。ストレスを貯めないためには、思い切り走り回れる広いドッグランなどへ連れて行ってあげることも大切です。
散歩や運動が足りないとブリアードは欲求不満になって攻撃性が高まりやすく、問題行動や健康被害にもつながりかねません。周囲の人がケガをする原因になる可能性もあります。
ブリアードは大型犬で力も強く自尊心や独立心も高いので、飼い主が制御できるかどうかが重要なポイントになってきます。しつけができないまま成犬になると、手に負えなくなるおそれも出てきます。
飼い主やその家族には、常に主従関係を意識させて格下だと思わせない、毅然とした態度が求められるでしょう。家族のだれかを自分より格下だと認識すると、その人の指示には従わなくなるので注意が必要です。
大型犬を得意とするしつけ教室へ預けたり、プロの手を借りたほうがいい犬種でしょう。
トイレは毎日のことなので、しつけはブリアードを飼い始めた時点から始めることが大切です。1度は叱られなかったところに排泄して叱られると、混乱してしまいます。
ブリアードは警戒心の強さから無駄吠えをしてしまうことも少なくありません。散歩のたびに通行人に吠えかかる事態も想定されるので、しっかりしつけておきましょう。
攻撃力が高いブリアードに噛み癖がつくと、自宅で飼うのが難しくなってしまうケースも出てきます。
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「待て」はしつけの基本といえるほど大切なポイントです。「待て」ができれば安心して「散歩」に連れ出せるようになり、日常のコントロールが格段に楽になるでしょう。
「待て」をしつけるには、先に「おすわり」を覚えさせる必要があります。
「おすわり」ができたら犬の正面に立ち、「待て」を指示してから「よし」と言います。
最初は、1秒後に「よし」を言うくらいでもかまいません。待てたときはオーバーリアクションだと感じるくらいに、わかりやすくほめてあげましょう。おやつをあげるのも良い方法です。
少しずつ「よし」までの時間を長くしていきます。「待て」ができるようになるまで、根気よく続けましょう。
飼い主が犬を置いて外出するためには、留守番のしつけが欠かせません。ブリアードの中には、飼い主がいないすきに暴れたりいたずらをしたりする子もいます。
大型犬なので被害も大きくなりやすく、誤飲の可能性もあるためきちんとしつけておきましょう。
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家族として犬を迎えることを検討されている場合は、「保護犬の里親になる」という選択肢もぜひご検討ください。
新たな飼い主さんのお迎えを待っている子たちがたくさんいます。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
https://mofmo.jp/article/19619