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Nordicfotos/shutterstock.com
名称:コーイケルホンディエ
性格:陽気で気立てがよく、おおらかで友好的
寿命:12~15歳
体重:9~13.5kg
体高:38~40cm
毛色:ホワイト&オレンジレッド
値段相場:ペットショップでの取扱いはほとんどなし、ブリーダー25~50万円
日本国内で犬籍の登録や血統書の発行、犬の飼育に関する指導などを行っている一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)によると、コーイケルホンディエはオランダ原産の猟犬です。「コイケル」などの愛称で呼ばれています。
風貌はボーダー・コリーと似ていますが、大きさは一回り小さく、毛色も異なります。
オランダに古くからいた犬種で、中世の絵画にも似た犬が描かれています。猟犬として、ふさふさとした尻尾を振ってカモを呼び寄せることを仕事としていました。一般的な猟犬と違って、自分で獲物を狩ることはしません。
時代の流れとともにカモ猟が行われなくなると数が減り、一時は絶滅が危ぶまれました。しかし第二次世界大戦のころ、オランダのハーデンブルグ夫人がコーイケルホンディエの再興をはかります。夫人はわずかに残っていたコーイケルホンディエを見つけて繁殖を行い、その努力のかいあって1971年にはついにオランダのケネルクラブに公認されました。
性格は陽気で気立てがよく、おおらかでフレンドリーです。神経質さや攻撃性はほとんど見られません。活発で人と過ごすのが大好きですので、飼い主と一緒にドッグスポーツを楽しむのに向いています。
コーイケルホンディエの平均体重は、9kg~13.5kgほどです。オスのほうが若干大きくなる傾向があります。
コーイケルホンディエの体高は、ジャパンケネルクラブにおいてオスが40cm、メスが38cmとされています。
この数値より上はプラス2cm、下はマイナス3cmまでは許容されます。平均値としては35~40cm程度でしょう。
ジャパンケネルクラブで認められている毛色は、ホワイト&オレンジレッドのみです。
耳先に見られるブラックの毛は、イヤリングと呼ばれています。オレンジレッドに多少のブラックが混ざったもの、およびわずかにティッキング(小さな斑)があるものも許容されますが、あまり望ましくありません。
肢にあるわずかなスポット(斑)は許容されます。頭部にはブレーズ(両目の間に入る白いライン)が入っています。
ホワイト&オレンジレッドNordicfotos/shutterstock.com
コーイケルホンディエは中型犬ですので、成犬になるのにかかる期間は10~12カ月ほどです。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
コーイケルホンディエはさほど吠えやすい犬種ではなく、興奮したときなどに吠える程度です。
鳴き声は高くも低くなく、一般的な中型犬の声量です。
コーイケルホンディエは一度は絶滅の危機に瀕し、わずかに残されていた犬から繁殖させてきた歴史があるため、遺伝病が発症しやすい犬種です。
子犬を迎える際は、きちんと遺伝病対策を行っているブリーダーから迎えるべきでしょう。
病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
股関節形成不全 | 急激に成長することによって骨と筋肉のバランスが崩れ、股関節が変形してしまう遺伝性の病気。 | 15~40万円 |
フォン・ヴィレブランド病 | 出血が止まりにくくなる遺伝性の病気。根本的な治療法は存在しない。 | 不明 |
てんかん | 脳の機能に異常が発生し、けいれんなどの症状が出る病気。 | 2~20万円 |
遺伝性壊死性脊髄症(ENM) | コイケル麻痺とも呼ばれる遺伝性の病気。根本的な治療法は存在しない。 | 不明 |
多発性筋炎(PMN) | 皮膚や筋肉に炎症が起こる遺伝性の病気。根本的な治療法は存在しない。 | 不明 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
コーイケルホンディエはダブルコートの被毛を持っています。さらに日本より気温の低いオランダ原産であることをふまえると、暑さには弱い犬種だといえます。夏場は熱中症に気をつけなくてはいけません。
犬は気温22度、湿度60%を超えてくると熱中症のリスクが出てきます。陽気を感じる季節になったら、窓を開けて風を通し熱がこもらないようにするなどの対策を始めましょう。夏期には昼も夜もエアコンをつけ、快適な室温と湿度を保ちます。
暑い日は日中の散歩を避け、気温の下がった時間帯にします。アスファルトやコンクリートなど、夜になっても熱いままの場所を歩かせるのはやめましょう。外出時には、いざというときに体を冷やせる保冷剤を持ち歩くと安心です。
留守番をさせるときに部屋のエアコンを切ったり、エアコンのついていない車内に放置したりすることも大変危険なのでやめましょう。
コーイケルホンディエは垂れ耳の犬種ですので、ケアを怠ると耳が臭うことがあります。定期的にチェックしてきれいにしてあげましょう。
総合的に見ればさほど臭いのきつい犬種ではありません。
コーイケルホンディエは人間と過ごすことが好きな犬種です。夏場の熱中症を予防するためにも、基本的に室内で飼育しましょう。
個体差はあるものの人間の子どもにもおおらかに接することができるため、小さな子のいる家庭でも飼うことができます。ただし、かなりフレンドリーな性格ですので、番犬にはあまり向いていません。
活発で運動が大好きですので、散歩のほかにフリスビーやボール遊び、アジリティなどを取り入れてあげると喜びます。犬と一緒に出かけたりアウトドアを楽しみたい人に向いているでしょう。
日本では希少犬種ではあるものの、毎年70~100頭前後がジャパンケネルクラブに登録されており、国内繁殖の子犬を迎えることが可能です。遺伝病が多い犬種ですので、病気について知識のある、信頼できるブリーダーを探すのが近道でしょう。
基本的に成長に合わせた総合栄養食を記載量の通りに与えていれば問題ありません。
成長途中である子犬のうちは、丈夫な体を作るためのカルシウムやタンパク質が多く必要です。エネルギーを効率的に吸収でき、なおかつ消化のいい子犬専用のフードを与えましょう。成長が止まったら、成犬用のフードに切り替えます。
フードの種類によって給餌量は異なりますが、子犬の場合は1日摂取量を3~4回に分け、ふやかして与えます。
成犬になれば基本的には1日2回で問題ありません。成長が止まったら、成犬用のフードに切り替えます。成犬に栄養を与えすぎると肥満の原因にもなります。
子犬用のフードでは栄養過多になってしまいますので、適切な時期に切り替えるのが重要です。
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
コーイケルホンディエはダブルコートの犬種で、被毛はやや長めです。週に少なくとも1~2回はブラッシングをして抜け毛や汚れを取り除いてあげましょう。
抜け毛の量はそれなりに多く、春や秋の換毛期にはさらに増えます。換毛期はブラッシングの回数や時間を増やし、死毛をしっかりと取り除きます。毛質が柔らかめなので、必要に応じて静電気防止のスプレーを使用するといいでしょう。
コーイケルホンディエの被毛は自然のままの状態がよいとされており、トリミングは必要ありません。
日常の手入れはブラッシングだけで十分ですが、清潔さを保つために、時々お風呂に入れてあげましょう。水遊びが好きな犬種ですので、もしも川やプールで泳いだあとは、水草や藻、塩素などをしっかり流してあげます。
サイズ的に人間用のバスタブなどを利用してお風呂に入れることが可能ですが、犬用のバスタブなどがあるとなお便利です。お風呂に入れる前にはブラッシングをして、ある程度汚れを落としつつ毛並みを整えておきます。
子犬と成犬それぞれのお風呂の入れ方について紹介します。
コーイケルホンディエの子犬のお風呂の入れ方コーイケルホンディエは活発な犬種ですので、散歩は毎日連れていってあげましょう。1日1~2回、30~40分程度が目安です。ときどき散歩の時間を長めにとったり、ドッグランに連れていったりしてあげると喜びます。ボール遊びやアジリティで、コミュニケーションを取りながら体を動かすのもいいでしょう。
泳ぎが得意な個体も多く、水辺やプールで遊ばせるのにも向いています。
運動不足は肥満のみならずストレスの原因にもなり、性格が攻撃的になる、問題行動が増えるといった弊害があります。心身の健康のために、しっかりと体を動かす機会を作ってあげましょう。
コーイケルホンディエは、注意深くよく飼い主に服従する性格からしつけはしやすいといわれています。騒々しさのない穏やかな犬種ではありますが、家庭や地域で人と生活するうえでしつけは欠かすことができません。
しつけのためには、飼い主と犬との信頼関係が重要です。人間がリーダーだと教えるために、感情的にならず毅然とした態度で接し、日常的に正しいコミュニケーションをとりましょう。
トレーニング中に失敗したとしても、叩いたり頭ごなしに叱ったりするのはもってのほかです。人間の子どもと同じように上手にできたときは愛情を注いで褒め、ルールを覚えさせていきましょう。
室内で犬を飼うときに重要なのがトイレのしつけです。コーイケルホンディエの子犬を迎えたらすぐにトイレのしつけをしましょう。
しつけの開始時期が遅れると、犬が勝手にトイレの場所を決めてしまい、矯正するのが難しくなってしまいます。トレーニング中に失敗したときは淡々と片づけ、イライラしないのが大切です。
もし、里親制度や保護犬譲渡制度を利用して成犬を引き取るのであれば、子犬以上に根気よくしつける覚悟が必要です。成犬になると排泄回数が減るぶん、トレーニングには時間がかかります。
コーイケルホンディエは吠えやすい犬種ではないものの、無駄吠えが多い傾向がある場合は吠えないようしつけが必要です。
特に住宅密集地で飼う場合は、気をつけて観察しながらトレーニングしていきましょう。
フレンドリーな性格とはいえ、噛み癖があると思わぬトラブルに発展してしまいかねません。個性を見極めつつしつけをしていきましょう。
歯が生え替わる時期は、しきりにものを噛もうとします。これは乳歯が抜ける前の違和感による行動で、通常は永久歯が生え揃えば落ち着くため問題ありません。
噛んでもいいおもちゃなどを与えましょう。
犬の行動をコントロールするための「待て」は、いたずらをやめさせるときなどに役立つしつけです。ドッグランやドッグカフェ、動物病院など、社会性を求められる場所でも効力を発揮します。
コーイケルホンディエはおおらかで温厚な性格ですが、興奮したときなどのは動きを制御する必要が出てきます。トラブルなく過ごすためにも「待て」のしつけは重要です。
「待て」は、「おすわり」や「伏せ」ができることが前提のしつけです。「待て」の前に、「おすわり」「伏せ」のトレーニングをしておきます。
コーイケルホンディエは、元気で活発な犬種です。留守番の最中に分離不安から暴れたりいたずらをしたりすれば困ったことになりかねません。
甘えるのが好きな一面もあるため、個体によっては留守番が大きなストレスとなる可能性もあります。犬も人も安心して過ごせるようにトレーニングをしましょう。
留守にする前に犬が快適に過ごせるよう夏や冬などはエアコンを効かせ、飲み水をたっぷり用意しておきます。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
https://mofmo.jp/article/19619