猫が飼い主の顔の上で寝るのはなぜ?その4つの理由を詳しく解説!
飼い主にくっついて寝る猫の特徴
pixabay.com
野良猫の場合、生後3ヶ月~4ヶ月で親離れをはじめます。固形物が食べられるようになると、自分自身でエサを探して生きていかなければいけません。一度親離れした成猫は、その後も子育て期間でない限り、ずっと単独行動をします。
そのため、寝る時に何かにくっつくのは生後4ヶ月未満の子猫だけで、しかも相手は親猫だけです。野生の成猫の場合、猫同士くっついて寝ることはありませんし、人間の側で寝ることもありません。
しかし、厳しい野良猫の世界とは異なり、優しい飼い主さんに飼われている幸せな猫は独り立ちする必要がありません。そのため、生後4ヶ月を過ぎても1年を過ぎても、場合によっては一生子猫気分が抜けません。
そうなると飼い主さんを親猫だと思い、いつまでも子猫のように振舞います。子猫同士がくっついて寝たり、親猫に添い寝してもらっているのと同じ心理状態で飼い主さんにくっついているのです。
母猫と一緒にいると子猫が安心するように、一番無防備になる睡眠時でも「飼い主さんなら絶対に守ってくれる」と確信します。
つまり、猫が飼い主さんのベッドに入り込んだり身体をくっつけて寝るのは、子猫気分が抜けない甘えん坊であり、飼い主さんのことを信頼しているというサインなのです。
顔の上で寝る4つの理由
pixabay.com
飼い主さんにくっついて寝る猫の気持ちはわかりましたが、くっつく場所によって、異なる猫の心理状態を読み取ることができます。
今まで猫を飼ってこられた方や、今多頭飼いしている方はよくご存知だと思いますが、猫ごとにお気に入りの場所というものがあります。ベットには上がるけど足元で寝る子、布団の中まで入ってくる子、顔の近くに来たがる子など様々です。
一緒に寝る時点で飼い主さんのことが大好きなことには確かですが、猫が落ち着くポジションによって、微妙に飼い主さんへの気持ちの表れは異なります。
ここからは「顔の上で寝る」というシチュエーションに絞って、猫の気持ちを解説します。
起きて欲しいから
飼い主さんが気持ちよく寝ている時に、顔にドンと乗っかるのは、飼い主さんを起こそうとしているからです。
しかも、通りすがりに乗っかるだけではなく、乗った後にそのまま顔の上で寝始めたら、飼い主さんが苦しくなって起きるのを狙っていると考えて間違いないでしょう。
猫のボディで鼻や口が塞がれ息ができなくなると、深い眠りに落ちていても否応無しに目が覚めます。それをわかって「起きて!」とわざと乗って寝ているのです。
「朝方に顔に乗られる」という飼い主さんの意見は多いですが、このような場合、お腹が空いたのでご飯をもらうために起こしていたとか、トイレに行くのにドアを開けて欲しかったとか、なにかしらの強い欲求があって必死で起こそうとしていたという場合が少なくないようです。
構って欲しい
顔の上に乗ると飼い主さんが目を覚ますことを知っている猫は、構って欲しい時にもわざと顔の上で寝ます。
ご飯やトイレなどの生理的欲求を満たすためではなく、単に「目が覚めたから、飼い主さんも起こして一緒に遊びたい」という気持ちでそうするのです。
安心しているから
pixabay.com
子猫は母猫と寝る時に、お尻を母猫に向けた姿勢で寝ることが多いです。それは、母猫を絶対的に信頼できる相手として認めているからです。動物は本能的に自分の背後がウィークポイントであることを知っているので、信頼できる相手には背中を向けて守ってもらおうとします。
睡眠時は特に無防備になるので、信頼できる相手に後ろを任せた状態の方が安心して寝れるのでしょう。飼い猫の場合もその本能は残っているので、母猫のように信頼している飼い主さんに背中を向けて寝ることが多いです。
顔の上にお尻を乗せられると不快な気持ちになることもありますが、その行動の理由を知ると我慢できてしまいます。
特に甘えん坊だから
猫の親子は、鼻と鼻をくっつけて挨拶がわりのコミュニケーションをとります。そのため、飼い主さんの顔の近くに来る猫ほど、子猫気分が抜けない甘えん坊と判断できます。
「寝ても覚めても飼い主さんとコミュニケーションを取りたい」「顔の近くで匂いを嗅ぎたくてたくてたまらない」というベタベタタイプの猫です。
飼い主さんの顔にまとわりついていて、ついそのまま顔の上で寝てしまうこともあるようです。
このように猫が顔の上で寝る理由には、飼い主さんへの甘えと信頼感に起因するものが多いです。