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これらの症状が見られる時は、犬がココアを口にしてしまった可能性が考えられます。カカオの毒性への反応は犬によって個体差があります。一般的にいずれかの症状が見られるのは1~4時間と言われていますが、テオブロミンの毒性は犬の体内で72時間続くとも言われているので注意が必要です。
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犬がどれくらいのココアを摂取すると命に危険が及ぶかは、犬の体重によっても変わってきます。もちろん犬によって個体差はあるので一概には言えませんが、一般的には犬の体重1kgに対して50mg~100mgのテオブロミンを摂取すると危険が及ぶと言われています。
この数字をもとに、犬の体重別に危険となるココアの摂取量が下記です。
超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことで、チワワやトイプードル、ポメラニアン、マルチーズやヨークシャーテリアといった犬種が含まれます。
体重1~3kgの超小型犬は50mg~150mgのテオブロミンを摂取すると危険が及びます。無調整ココアの場合、大さじ1杯(約5g)でテオブロミン含有量は142mgにもなります。大さじ1/2以下でも危険となる可能性が高くなるというわけです。
小型犬とは体重が10kg以下の犬種のことです。シーズーやパグ、ボストンテリア、ミニチュアダックスフンドや柴犬が含まれます。体重5~10kgの小型犬の場合は250mg~500mgほどで中毒症状を引き起こす危険が高くなります。
体重25kg以下の犬種を中型犬といいます。ビーグルやブルドッグ、ボーダーコリーや日本スピッツといった犬種がその中に含まれます。体重10~25kgの中型犬は500mg~1250mgのテオブロミンを摂取すると危険が高まります。
大型犬は体重が25kg以上の犬のことです。秋田犬やシベリアンハスキー、レトリーバーやダルメシアン、ドーベルマンなどの犬種が含まれます。大型犬は1250mg以上のテオブロミンを摂取すると危険です。
子犬の場合、誤ってココアを摂取してしまわないよう特に注意してください。子犬は消化器官がまだきちんと発達していない状態です。「ほんの少し」摂取しただけで命に危険が及ぶので、絶対に与えないでください。
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犬がココアを誤って口にしてしまった時は、自己判断せずにすぐに病院に連れて行って獣医師に診断をしてもらいましょう。「ほんのちょっとだから大丈夫」と考えてはいけません。ココアによる中毒症状は数時間で現れる場合もあれば、数日経ってから出る場合もあります。
テオブロミンを分解する解毒剤がないため、ココアを摂取してしまったら適切な方法で吐かせる必要が生じます。素人が無理に吐かせるのは犬にさらに危険やダメージを与えてしまう可能性が高くなるので、獣医師の診断を仰ぐようにしましょう。
コーヒーや紅茶にもカフェインが含まれています。ココア以上にカフェイン含有量が高く、犬がカフェインによる中毒症状を引き起こす危険が高いので、絶対に与えないように気を付けましょう。