山梨県の新事業共創プラットフォーム「TRY! YAMANASHI!」が本格的に動き出し、新たな事業が次々と生まれる「挑戦に近い山梨」の最新支援策として注目を集めている。

スタートアップやものづくりといった枠組みにとらわれず、幅広い分野での新事業の創出や成長・飛躍を支援する新たな仕組み「TRY! YAMANASHI!」では、山梨県が実施する支援策はもとより、外部のさまざまな支援機関とも有機的に連携し、山梨県・支援機関・金融機関が持つ支援リソースを持ち寄り、組織の枠を超えて伴走支援していく。

また、新事業共創プラットフォーム「TRY! YAMANASHI!」の推進とその取り組みについての情報発信を積極化し、あらゆる挑戦者と支援者がつながり、新たな価値を生み出し続けるイノベーション・エコシステムをつくりあげていく。

長崎知事「山梨から新たな価値を」

山梨県 新事業共創プラットフォーム「TRY! YAMANASHI!」のキックオフイベントには、山梨県 長崎幸太郎 知事も出席し、こう伝えた。

「これまで本県では、県内外の挑戦者による数多くの実証実験を誘致し、手厚い支援を通じて、県内各地で意欲的な新事業が展開してきました。

この取り組みをさらに進化させ、スタートアップや「ものづくり」といった枠組みにとらわれず、本県を支えるあらゆる挑戦を支援していきます」

この新事業共創プラットフォーム「TRY! YAMANASHI!」を通じて挑戦者と支援者の皆様がつながることで、山梨から新たな価値を生み出し続けるイノベーション・エコシステムの構築をめざしていきます」(山梨県 長崎幸太郎 知事)

地域企業や地域住民の協力が不可欠

キックオフイベントには、2021料理人コンテスト「RED U-35 2021」でグランプリ(RED EGG)を受賞し、山梨県 忍野村 でレストランnôtoriを運営する堀内浩平シェフ、兄の堀内茂一郎ソムリエ、障害のある人とともに働き価値を生み出せる社会をめざし山梨県内でさまざまな事業を展開する KEIPE 赤池侑馬 代表取締役が最新情報を共有。

「大自然に囲まれた故郷の山梨県に貢献したいという思いから挑戦しました。山梨県には若者のチャレンジを応援する文化があり、新事業を始めやすい環境が整っています。そして、山梨県でしかできない事業が多くあり、都会とは異なる事業開発が可能だからです」(赤池代表)

「山梨県でレストランをオープンした理由について「料理を始めた当初は都会でお店を展開しようと考えていましたが、自分らしい料理をつくりたいと思ったときに、地元である山梨県の食材を使って料理を表現したいと思ったのがきっかけです」(堀内シェフ)

「山梨県で多種多様な人々がチャレンジできる環境を大切にし、病気や障害があるから挑戦できないのではなく、その中でできることを組織、地域、企業が連携してサポートすることが大切です。そして、『連携する』という言葉をキーワードに、地域全体で支える環境を作ることが重要だと思います」(赤池代表)

「今後、新しいお店を展開して地域の雇用を増やしていきたいと考えています。まずは自分たちのまわりから還元し、それを広げていくことが理想です。その挑戦を企業の方々にサポートしていただけることが大切だと思います」(堀内シェフ)

東京から山梨へ本社を移転したケースも

東京から富士山をのぞむ山梨県富士河口湖町・西湖に本社を移転した企業もある。

大手芸能事務所のアミューズだ。

「目まぐるしく変化するこの時代に、雄大な自然の中で心と身体を解放し、自由に創造することができるような、都心のオフィスの形とは違う場所づくりをめざした新本社『AMUSE VILLAGE』(アミューズ ヴィレッジ)が、長い構想期間を経てオープンしました。

新本社 AMUSE VILLAGE は、心と身体の健康を第一に考え、その上でコミュニケーションを深め・絆を強め・感動を創っていく場所です。

これまでの渋谷オフィスを活用したリモートワークと連動しながらアミューズらしい働き方を実践し、よりモノづくりに集中し想像力を高められる場所になると確信しています。

そして、多くの関係者の皆様や次世代を担う子どもたちにも集まり、たくさんの方々と心を通わせられる場所にしたいと考えています」(アミューズ)

富士北麓でガストロノミー体験も

アミューズは、2021年に山梨県 西湖に本社を移転して以降、山梨のさまざまな地域資産を活用し、地域の生産者、事業者、クリエイターの協力を仰ぎながらライフカルチャー事業を推進。

その活動のなかで、富士河口湖町でレストラン「TOYOSHIMA」を営む豊島シェフと出会い、山梨県西湖に複合型レストラン「Restaurant SAI」(レストラン サイ)を開業。

「Restaurant SAI」では、「奥・山梨料理」をコンセプトに、富士北麓の稀有な自然に育まれた食材を使った新ジャンルのガストロノミーを提供している。

山梨県の2024年問題解決に向けて連携

さらに、“近未来の物流”も、山梨県の新事業共創プラットフォーム「TRY! YAMANASHI!」で加速。

山梨県、NEXT DELIVERY(山梨県小菅村)、セイノーラストワンマイル(東京都中央区)、富岳通運(山梨県甲府市)は、ことし8月、山梨県におけるフェーズフリーな地域物流インフラの構築に向けた連携協定を締結。

NEXT DELIVERY の親会社エアロネクストとセイノーホールディングスは、トラックや軽バン等の陸上配送にドローン輸送を組み合わせて物流を効率化する新スマート物流 SkyHub を、山梨県の第1期「TRY!YAMANASHI!」実証実験サポート事業による試験的運用を経て、2021年10月から日本で初めて小菅村にて社会実装し、現在では北海道上士幌町や福井県敦賀市をはじめ全国10か所で展開中。

今回、4者が相互の連携・協力により、山梨県における2024年問題など平常時の地域の物流ネットワークの強化や買い物弱者対策、災害時の被災地への迅速な物資輸送を可能とするフェーズフリーな地域物流インフラ構築を加速させ、県民生活や地域経済基盤の強靱化を図っていくという。

◆やまなし未来創造インフォメーションサイト
https://www.pref.yamanashi.jp/try_yamanashi/support/dai7kijisshoujikken.html

◆山梨県スタートアップ支援サイト「STARTUP YAMANASHI」
https://startup-yamanashi.com/

◆山梨県公式のブランド情報発信サイト「ハイクオリティやまなし」
https://hq.pref.yamanashi.jp/

情報提供元: GZNews
記事名:「 山梨県 新事業共創「TRY! YAMANASHI!」が組織の枠を超えて伴走支援! 新たな事業が次々と生まれイノベーションを加速させる「挑戦に近い山梨」へ