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2023年8月に日本に上陸し、すでに製造業や巨大ショッピングモールなどで実装され注目を集めている法人向け業界最小・最軽量ヘッドマウントARディスプレイ―――Magic Leap 2 。
2020年に登場した Magic Leap 1 が個人・エンタメ向けも含めたモデルだったのに対し、今回の Magic Leap 2(マジックリープツー)は、法人向けエンタープライズモデルで、各業界で注目を集めている。
Magic Leap 1 から大きく進化した点は、大幅な軽量化、圧倒的な視野角拡大、ダイナミックディミング(遮光)機能があげられる。
まずは大幅に軽くなったこと。
Magic Leap 2 は Magic Leap 1 の316g に対し、68g軽量化し 260g に。
実際に装着してみると、これまでの水中メガネのような重さはまったく感じず、少し大きめのサングラスをかけているような感覚。
この軽さがまず建設業や医療分野から評価され、長時間業務やオペなどの集中作業にも適していると認められてきた。
そして大幅に拡大した視野角や、高精度画質、色の忠実性も、業界から評価を得ている。
視野角は、Magic Leap 1 の横40度・縦30度・対角50度から、Magic Leap 2 では横44度・縦53度・対角70度と拡大し、とくに上下の視野角が変わったことで、首を動かす頻度も減り、たとえば建設業などでは上下の空間を認識するのが容易になったという声も。
実際にオフィス空間で装着してみると、肉眼にちかい視野角で空間を認識できているのを実感。
しかも他社製ヘッドマウントARディスプレイと比べて「空間酔いしない」とも。この点については、「エルゴノミクス(Ergonomics:人と機械の最適化)にもとづいた設計で、Magic Leap 2 だけのアドバンテージ」という。
そして Magic Leap 2 が建設業や大型商業施設などで実装・配備される最も大きな選択理由が、ダイナミックディミング(遮光)機能だ。
Magic Leap 2 のダイナミックディミング(遮光)機能は、グローバルディミングとセグメンテッドディミングを兼ね備えている。
外界の光量に関わらずデジタルコンテンツを鮮明に映し出すグローバルディミングは、絶えず変化する照明や光量のなかで、重要な情報をくっきりはっきり観せてくれる。この動画で1分10秒付近の映像が参考になる。
またセグメンテッドディミングは、特定の部分を遮光でき、外界の見やすさを確保しつつ主要なテキストやコンテンツを鮮明に映し出すことができる。
外界の光量は20%から0.3%まで減衰率を調整できるのも、各業界から評価されているという。
Magic Leap 2 が活躍する世界は、街づくりや都市計画といった巨大空間(動画)から、手術をはじめとした医療分野のミクロな世界まで、あらゆる場面が想定されている。
たとえば、新入社員研修や現場作業員のトレーニングで、実際にひとつの空間に研修員や作業員が全員集まることなく、Magic Leap 2 を使って遠隔で共有しながらスキルアップが実現できる。
もっと身近な活用シーンも。たとえば、オフィスでよくあるコピー機の故障も、Magic Leap 2 があれば、コピー機メンテナンススタッフが駆けつけるのを待つ時間も省けて、遠隔で修繕方法を教わりながら、オフィスにいる人たちで自力で再起動できるかもしれない。
―――そんな日常を変える可能性をもつ Magic Leap 2 。今後はどんな分野で活かされ、革新をもたらすか。楽しみ。