わたしはサッカーをやっていて、少年団に入っている。
試合もよくあって、相手チームの応えんも聞こえる。
はじめは「女の子だからなによ。」とか「うるさいな。」 と思ったけれど、最近はがまんしている。 そんな事で怒っていたら、せっかくの試合が台なしになってしまうからだ。
ハーフタイムにかんとくからよばれた。
びっくりしてかんとくの所へ行くと、交代の知らせだった。
すぐにジャージをぬいで、試合に出るじゅんびをした。
それだけではなかった。
でも、今回ばかりはがまんできない。
がんばっている人の足をひっぱるなんて、いかりがふつふつとわいてきてゆるせないと思った。
その時、ボールがコートの外へ出てしまった。
その人もにっこりわらってくれた。
それからは、わたしにボールがわたっても、何も言われなくなった。
とてもうれしかった。
家に帰ってこの事を話すと、 「えらかったね。よくあんないやな事を言われていたのに『ありがとう』って言えたね。」 とほめられて、わたしはすごくうれしかった。
「ありがとう」って言っただけで、相手の表じょうやこころが変わるような気がした。
わたしはこれからもサッカーを続けようと思っている。
また、女の子だからとバカにされたり、いやなことを言われたりするかもしれない。
けれど、今回の試合のことを思い出し、「ありがとう」の心をもって冷静に対応したいと思う。