- 週間ランキング
スポーツドリンクと聞いて、最初に思い浮かべるのは「ポカリスエット」という方が多いのではないでしょうか。筆者も子どもの頃から、スポーツ後や風邪をひいた時には未だにお世話になっております。そのポカリスエット、販売元である大塚製薬による注意喚起があるのですが、少々意外なものでした。
大塚製薬のホームページによるとポカリスエットに関する注意喚起が何点かあるのですが、筆者が特に気になったものがありました。
「ポカリスエットを金属の水筒に入れないでください」
「ポカリスエットを凍らせないでください」
金属の水筒に入れてはいけない理由は下記の通りです。
ポカリスエットは食塩を含む酸性の液体。金属と長時間接触すると金属を錆びさせてしまいます
凍らせてはいけない理由については下記の通りなのですが……
ひとつめの理由は内容液の膨張で容器が破損する可能性があるためです。
もうひとつの理由は凍らせると内容液が不均一になるためです。糖等の成分を含んだ液は凍りにくく、溶けやすい性質を持っています。
このため、「凍らせたポカリスエットが溶けると、初めは味が濃いのに次第に味が薄くなる。」という不均一な状態になりますのでご注意ください。
つまり、ポカリスエットを凍らせると、溶け始めと最後で味が変わってしまうということですね。それなら、実際に検証してみましょうか。
引用:大塚製薬「お客様へのお願い」
いきなりメーカー様のお願いを反故にするようで申し訳ないのですが、検証のために凍らせることに。(注:試される方は自己責任で!)
1リットルのポットに、粉末ポカリスエットをサラサラと入れていきます。小学生の頃は毎日やっていた作業なのですが、大人になってからはペットボトルでしか飲んでいなかったので、本当に久しぶりの作業。
500mlのミネラルウォーターを2本使って、粉末ポカリスエットを溶かします。完全に混ざったらミネラルウォーターのペットボトルに戻すだけ。
ペットボトルのポカリスエットと、粉末をミネラルウォーターで割ったポカリスエットを冷凍庫でしっかりと凍らせます。
8時間でカッチカチに凍りました。大塚製薬さんのホームページに書いてあった通り、膨張してペットボトルが膨らんでいましたが、特に破損はしていないみたいです。しばらく常温の部屋に放置して、味の変化を見てみましょう。
今回の検証は、次の注意喚起の実証となります。
「凍らせたポカリスエットが溶けると、初めは味が濃いのに次第に味が薄くなる。」という不均一な状態になりますのでご注意ください。
最初に溶けたポカリスエット、途中から溶けたポカリスエット、最後に残ったポカリスエットの3段階に分けて、味をみていきます。注意喚起のとおりであれば徐々に薄くなっていくはずですが、はたしてどこまで味が違うのでしょうか。
常温の部屋に1時間ほど置いておくと1/3ほどが溶けたので、そのまま飲んでみることに……甘っ!めちゃくちゃ甘いって、これ。どのくらい甘いかというと、同量の水で割ると「いつものポカリスエット」になるくらいの甘さ。まるでなにかの原液みたい……
粉末ポカリスエットも全く同じ濃さで、味も一緒!以前大塚製薬さんに「粉末」と「ペットボトル」の違いを聞いた時に「成分が違うので味は少々違います」ということだったのですが、筆者の舌では判別することができませんでした。こっちも激甘っす。
次に第2段階、更に1時間置いて溶けたポカリスエットを飲んでいくと……これはいつものポカリ!ちょういい濃さでキンッに冷えたポカリ。やはり「粉末」の方も全く同じ味でした。自分の舌を信じるしかないのですが、若干不安です。
そして最終段階、完全の溶けたポカリスエットを飲んでみます。注意喚起のとおりであればかなり薄いはず……マジで薄っっ!!見た目からして薄いのですが、ほぼ水ですね。例えるなら、オシャレなレストランで出される生レモン入りの水です。遥か遠くにポカリが見えるようです。
結論:ポカリスエットが溶けると、初めは味が濃いのに次第に味が薄くなる
凍らせたポカリスエット、ペットボトルと粉末の味の差は感じませんでした。溶けてくると徐々に味が薄くなり、最後はほぼ水になるということがわかりました。一度凍らせると、全部溶かしてから飲まない限りは味にバラつきが出てしまうので、やはり凍らせるのはオススメできません。
さらにポカリスエットは、薄めて飲むことも基本的にNGだそうです。電解質のバランスが崩れるということなのですが、科学が苦手な筆者には何のことやらわかりませんでした。おしえて!えらいひと。
source:ポカリスエット公式サイト
画像掲載元:SS.ナオキ